レビュー【Astro Prospector】強化の快感と弾幕シューティングの融合!

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一時期ヴァンサバをめちゃめちゃやってたんですが、ヴァンサバで一番楽しいのはキャラ強化だったことに気づきました。

であれば、強化をメインコンテンツにしたゲームを遊べばいいじゃないか!と気づいて探してみることに。

ただこの手のゲームって探すの難しいんですよねージャンル名があまり定まってないというか。

そんな中Youtubeで見つけたのが、「Astro Prospector」というゲームでした。

これがやってみたら面白かったうえに、予想してない方向にゲームの中身が変化していったのでそれを伝えたい!

値段も580円とお手頃、セールならさらに下がるのでまずはウィッシュリストに入れてみよう!

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ゲーム概要、ざっくりストーリー

タイトル「Astro Prospector」
ジャンル クリッカー・シューティング
価格 580円

インディーズゲーム。
一応絵でストーリーがざっくり描かれていて、

  • 「星際グループ」というやつらがアストロコーヒーを独占しようとしている
  • そのせいで地球のコーヒーが値段超高騰
  • なのでコフィ星鉱区へいって星を破壊し、コーヒーを採掘しよう!

というもの。ぶっちゃけよくわかりません。地球からコーヒーが奪われたから宇宙から採掘しよう!みたいなノリだと思います。

ただそもそもストーリーはオープニングとエンディングでしか出てこないので気にする必要なし!!!

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ヴァンサバライク、とは表現できない理由

このゲームの基本的な流れとして

  1. ステージへ出撃する
  2. そこで物資を手に入れる、ステージをクリアor失敗
  3. 手に入れた物資をもとに強化
  4. ステージへ出撃する
  5. クリアすれば次の面が解放される

という繰り返しとなる。で、操作としては基本的に敵との接触や敵の攻撃をよけるだけ。

一般的にはこの手のゲームを「ヴァンサバライク」と呼ぶと思う、だがこの言葉が本作に当てはまるかといわれると私はNOといいたい。

理由1 1プレイが極端に短い

まず理由の一つは、1プレイごとの短さ。

とにかく手軽、そして辞め時がない。1回のランは長くても数分しかからない。このランの長さ、プレイし続けられる時間というのも強化で伸ばしていくのだが未教化の最初だと本当に10秒ぐらい。

テンポ良くプレイがバンバンと途切れ、少しずつ自機を強化できる。そのリプレイ性の高さがヴァンサバと大きく違う部分だと真っ先に思った。

理由2 強化はプレイ中ではなくプレイ間、かつ永続がメイン

ヴァンサバでいえば最長30分、どんなにミスっても10分ぐらいは基本的に生き抜く。1プレイが重いというか、1プレイ内での成長がゲームの鍵、ゲーム性の根幹となる。

対して本作は、序盤だと1プレイは10秒前後と非常に短い。かつ1プレイ内の成長要素もほぼない。
成長はプレイとプレイの合間に行われるため、1プレイ内でできることはひたすら回避、攻撃することだけだ。

図にするとこんな感じ。面をプレイしている間の成長か、面と面の間に行う成長かの差。

この差、何が一番違うって「強化が半永久的に続くか否か」というところ。これがこのゲームの楽しさを根幹から支えている。

ヴァンサバはキャラをどれだけプレイ前に強化しても、プレイ開始直後は自分も敵も弱い。

だが本作はステージ制になっているので、ステージが進むごとに敵は強くなるし自分も合わせて強化しなくてはいけない。
プレイ間の強化がわかりやすくプレイに反映され、それは半永久的に反映されるため手ごたえを得やすい。

つまり、キャラの強化を施した変化が如実に出てくる。

そしてその強化ツリーは膨大な数存在する。

これだけ存在する強化をコツコツ進め、強化した機体で新たなステージに挑み、そこで敗れまた強化を目指す・・・
このループが心地よく、また改善の手ごたえが非常にわかりやすい。この手ごたえとリアクションの良さはこのゲーム随一のポイントだと思う。

理由3 リプレイ性の高さ、ギミックの変化

先にも述べたように、このゲームはステージ制で構築されている。

そしてステージが進むごとに敵の種類、攻撃方法、ステージギミックが変わっていく。また各ステージごとに異なるボスがいるため対処方法も異なる。

ステージが進むごとに少しずつ求められるプレイングが変わる、再送のテンポもいい。となると本当に飽きが来ない。

逆に言うとステージギミックは同じステージを再走する限り変わらない、ボスも変わらないためリプレイ性、再現性が高い。
どんなプレイをすればいいか学んで反映させることで自身のプレイスキルが上がっていく。

何度も同じステージをやり直すのは強化のためだけではなく、自身の動きの練度を高めるためでもある、という点が再走をただの作業で終わらせない大事なポイントになっているのでは、と強く感じた。

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クリッカー系ともいえる要素

本作はSteamで見ると「クリッカー」というタグが振られている。数を巨大化させていくあの手のジャンルだ。

このゲームにもそういった要素はある。というより大事な一要素となっている。

手に入る物資の量、強化に必要な物資の量、与えるダメージ量、これらはどんどん大きくなっていく。
自機の強化にも回収できる物資の増量が多数あるため、強化スピードを上げるために強くするのではなく回収系を強化しよう、という選択肢が必須になるレベルで大量の物資を要求される。

最初は2個程度で強化できていた自機も、

気が付けば1プレイで2万個以上回収しても全然足りない!というほどに要求値が膨れ上がっていく。

物資の種類も増えるし、そういった意味でクリッカー的快感も合わせて楽しめる。この数字が増えていく原始的快感はやっぱり脳に響く快楽だ。

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ステージを進めると見えてくる「弾幕ゲー」の一端

このゲームにおいてもう一つ大事なのが先ほどの見出しで触れた「自身の動きの練度」である。

本作はゲームの序盤と終盤で大きくゲーム性を変えていく。もはや別ゲーといえる姿になるのだが、変化はなだらかに起こっていくため気が付いたら別ゲーになっていた、という感覚だった。

最序盤、コフィ星を一つ二つ破壊するだけで時間が切れてしまう。

操作時間も攻撃力も足りない、よってまず物資を集めるために時間と攻撃力を伸ばす。ただまったりと漂う星を壊す作業だ。

そしてこちらが終盤のスクリーンショット。

飛び交う数多の弾、敵の攻撃。ちなみにこの画面でもだいぶ緩い攻撃だな、と思うぐらい最終盤は弾がたくさん飛んでくる。

そう、弾幕シューティングとしての顔を徐々に覗かせてくる。これがまた面白い。

自身の攻撃はほぼ自動で行われるため、基本的には移動のみがプレイヤーの担う部分。ただ攻撃するためには近づかなきゃいけない。

となるとどの敵から倒すか、どう弾を避けながら近づくか、ということを考えなくてはならない。そしてもちろん、強化が不十分だといくら操作がうまくても敵を倒せず弾幕は増える一方となる。さらに言えば機体の移動スピードも強化しないと鈍足なので交わすことすらままならない。

強化を大前提としながら強化だけでは勝てず、自身の操作スキルがいくら高くても強化なしでは絶対にクリアできない。

この両輪のバランスが非常に良かった。

強化をひたすら進めても、敵の攻撃パターンを見切れないと10秒程度で破壊されてしまう。そんなときに、さっき触れたリプレイ性の高さが生きてくる。
何度もやられながら再走することで、だんだん敵の弾を避けられるようになる。そうするとどんどん倒せるようになり、物資の回収がスムーズになり、自機の強化が進み、さらに敵を倒せるようになる。

プレイヤースキルの上達と自機強化が嚙み合い始めると、ゲームが凄まじいスピードで進んでいく。この快感は武器パワーに依存しがちなヴァンサバでは味わえない快感だ。

特に各ステージボスの弾幕と攻撃方法、ギミックはストレスにならないギリギリの負荷だったと思う。理不尽に感じず、でも簡単にはクリアできない、そんなレベル調整になっていてこれも地味に評価ポイント。

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総ボリュームの手軽さ、超絶難易度の実績

私はこのゲームを、4時間ほどでクリアした。

シューティングの経験ほぼなし、弾幕シューティングは完全ゼロという人間でもこれだけライトにクリアできる。
自機の全強化を目指してもおそらく5~6時間前後でエンディングまでたどり着けるであろうというコンパクト目なボリューム。

ただし一度プレイを始めたらやめるのは至難の業。あれよあれよと再プレイを繰り返し、気づいたら4時間ぶっ続けで一気にクリアしてしまい、その快感は忘れ難い。

なんと忘れ方過ぎて、同日に「3時間半以内のクリア」という実績まで達成してしまった。

ネタばれになってしまうのでスクショは貼れないが、ゲームクリア時にプレイ時間を表示すること、またオプションでタイマー表示機能があることなどを考えるとRTA的な遊び方も作者は考えているのだと思う。

一方で実績全解除を目指そうと思うと被弾なしでの全クリアなどとんでもない難易度が待ち構えている。

私もこれはさすがに出来なさそうで、チャレンジするかどうかすら悩んでいるのが正直なところ。

で、これらの実績を見るに、おそらくだけど作者はシューティングが大好きなんだろうなと思う。用意されたギミック、ボスの攻撃方法、一つ一つがシューティング未経験の私にはとても新鮮で、そして楽しかった。
この楽しさをカジュアルに落とし込んで伝えたいがために、クリッカー型強化ゲーの皮を被せたのでは?とプレイし終わってから思った。

なのでシューティングをプレイしたことがない人こそぜひやってみてほしい。難易度の上がり方が絶妙な塩梅で組まれているため、気づいたら弾幕を回避できるようになっているはずだから。

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おまけ 3:30:00以内クリアについて

おまけということで、実績にもなっている3:30:00以内のクリアも無事に達成しましたのでどんな感じだったかを。

ぶっちゃけフローチャートとか仕込みはしなくても十分達成できると思います。

コツがもしあるならば、

  • クリアできない場合は一個前の面でしっかり稼ぐ
  • リソース回収系の強化を怠らない
  • ボス撃破後に全物資回収の能力はなるべく早く取る
  • 衛星の直当てが出来るようになると効率UP

ぐらいだと思います。一回ラスボス撃破までやれれば回避の練度は上がっているはずなので、さっさとボス撃破全回収のアップグレードを手に入れて、確実にボス撃破できる面でゴリゴリ稼ぐ。これさえ徹底してればできるんじゃないかと。

より早くクリアしたい、あるいはどうしてもクリアできないという人はYoutubeにRTA走ってる方の解説動画があったので参考にするといいかな?と思います。