3時間越えのインド映画「RRR」超濃度の180分は重たく美しいネタバレレビュー!

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映画
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超話題沸騰と言って良いでしょう。

インド映画史上最高の制作費で制作された「RRR」。

本編179分という時間にもかかわらず、リピーター続出。

日本での興行収入において、インド映画史上最速で2億円を記録するなどとんでもない成績を収めています。

 

この話題作、観に行ってきました。

めっちゃ良かった・・・と嫁と二人で30分ぐらい言い続けた後、ようやく落ち着いていろいろ語れるようになったのでここに書き残しておこうと思います。

逆に言うと30分は落ち着けないぐらいアドレナリンドクドクの傑作でした。

劇場で、でっかい画面で、良い音質で観れて良かった、心からそう思います。

 

 

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概要

 

タイトル「RRR(アールアールアール)」

本編 179分(長い!!!)

公開日 2022年10月21日

監督 ラージャマウリ

 

このラージャマウリ監督、バーフバリ二部作で世界興収3万7000万ドル(約418億円)記録、まさにインド映画の歴史を塗り替えるヒットを飛ばした方です。

そんな実績を引っ提げて、満を持して制作されたのが「RRR」となるわけで。

世間的には「すずめの戸締まり(新海誠監督)」、「ブラックパンサー(マーベル作品)」の公開直前と被ったのでそっちに話題が持っていかれてるわけですが、映画好き的にはこっちを待望していた人も相当いたのではないかと思います。

世間的な注目度と、映画好きの注目度に大きなギャップがあったんじゃないかなあと。

が、興行収入含めマスコミに取り上げられるなど世間でも後から注目を浴びたようですな!

 

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感想!179分が短い!

 

えー、まずは大雑把な感想から。

179分、ほぼ三時間あるわけです。一般的な映画のだいたい倍ぐらいの時間。

ですが、体感はマジであっという間でした。3時間ダレない作品というだけで、濃度が窺い知れると思います。

山場も超たくさん、綺麗な画もド派手なアクションも長尺ダンスも盛りだくさん。

そしてテーマはヘビー、アクションとゴア表現はなかなかにハードでした。

正直、PG-12ぐらいは付けても良いんじゃね、と思うぐらい。

トイレの心配をしながら見始めましたが、尿意を忘れる三時間を体験しましたね。

 

 

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ネタバレゴリゴリ感想!!

 

さて、ここからはネタバレをゴリゴリしながら感想を書いていきますぞ。

 

あらすじ

 

簡単なあらすじ。

 

舞台は1920年、英国植民地時代のインド
英国軍にさらわれた幼い少女を救うため、立ち上がるビーム(NTR Jr.)。
大義のため英国政府の警察となるラーマ(ラーム・チャラン)。
熱い思いを胸に秘めた男たちが”運命”に導かれて出会い、唯一無二の親友となる。
しかし、ある事件をきっかけに、それぞれの”宿命”に切り裂かれる2人はやがて究極の選択を迫られることに。

彼らが選ぶのは「友情」か?「使命」か?

公式サイトより引用。

 

ということで、構図を超ざっくりいうなら

「横暴なブリカスVS反英闘争に燃える二人。だが二人はすれ違う運命にあるのである!」

というものになっています。

この反英闘争というテーマが、しっかりヘビーであり残虐さを真っ向から描いています。

それが先ほど書いたような、ハードなアクションとゴア表現につながるわけですね。

 

「そうはならんやろ!」系のアクションの説得力について

 

この映画、基本的にアクションがド派手です。

で、その多くは冷静に見たら

「いやそうはならんやろ!無理があるやろ!」

と言いたくなってしまうようなシーンが多数出てきます。

けれども見ているときは「うおおお!」しか思わない。

 

それは何故か、説得力と画の美しさだと思ってます。

そもそも前提として、主人公の二人(ビーム、ラーマ)が超強いことが作中ずっと描かれていることがあります。

特にラーマは、登場シーンでもある

「反乱運動をする群衆から一人を軍部へ連れてくる」

という超ハードなミッションをこなしているわけです。

あのシーンだけでラーマの肉体的強さ、精神的な意志の強さが両方とも描かれていることがのちの展開全てに説得力を与えています。

一方のビームも、虎を捕獲するシーンが象徴的なように自然の中での戦闘において超人的な能力を発揮します。

この二人の強さが丁寧に描かれていることで、のちの英国軍との一騎当千シーンが本来はリアリティゼロなのに説得力を持って我々の目の前に現れるわけです。

 

そんな超人的な強さを誇る二人。

そしてコンビネーションの良さは、初対面の「少年を事故現場から救出するシーン」で既に発揮されている。

なので、「そうはならんやろ!」的なアクションも「この二人なら!」と思われてくれるんですね!かっこいい!

 

あともう一つ見逃せないのが、画のかっこよさ。

正直に言えば、CGがゲームっぽくシーンもたくさんあったり、やっぱり都合よくいきすぎだとは思います。

けれども画が美しいからすべてOKなんです。かっこいいんだもん。

 

それを一番感じたのは、中盤のビームとラーマが対立して戦うシーン。

あのシーンはポスターにも描かれている水と炎の対比、ウネウネ動くホースの躍動感、無駄にスピンジャンプするアクション。

全てが美しかった。それに尽きると思います。

 

それと並んで美しかったシーンが、終盤のラーマが弓を持った状態でサーチライトに照らされるシーン。

もうね、神に見えました。後光がさしていた。

あの立ち姿のかっこよさのおかげで、そのあとの弓で殺しまくる流れに謎の説得力が出ます。

だってあの立ち姿には、ビームですら見惚れてしまったんですから。

 

というように、アクションそのものを切り取ったらリアリティがあるわけではありません。

ですが作品を通して観た人には、説得力があるシーンになったんだと思ってます。

そこに至るまでの流れ、かっこよさがしっかり描かれていたというのを強調したいですね。

 

ダンスシーンと、それに至るまでの描写について

 

インド映画と言えばダンス、そう私も思っていました。

この映画のダンスに関して言えば、踊るべくして踊ったというか、ストーリー的に全く違和感がないダンスへの導入となっていました。

「ビームが軍部のお嬢さんに惚れる→ラーマの機転でお近づきになる→舞踏会に招待される→イギリス人に嫉妬され、陥れられて馬鹿にされる→ラーマの機転で見返すために踊る」

という流れなので、むしろストーリーには欠かせないシーンとなっております。

 

で、このダンスシーンにも言及したいポイントがたくさんあって、

・ビームを馬鹿にした英国人(ジェイク)が披露したダンスは、全て他国のものである。
・周りのリアクションは、「女性、有色人種の方→ノリノリ、白人男性→顔をしかめる」という対比
・ドラムから始まるリズムでつながる→終盤に独房から救出するシーンもリズムで探し出していた
・結局ジェイクもダンスバトルに参戦するという映画的な楽しい描写、映画的だからこそ良いシーンになった
・最後はラーマが勝ちを譲る→おぶって帰る体力が残っているのが証拠

というように、細かいポイントがたくさんありました。

ダンスそのものもキレがあるし、いつの間にか体力バトルロワイアルになってるし、ずっとニコニコしながら見ちゃいました、みんな可愛い!

 

常に不安を観客に与える中盤の友情パート

 

ラーマとビーム、この二人が一気に仲良くなる中盤の日常パート。

この一連の中に、観客に対して不安をあおる要素が定期的に供給されます。

グルグル有刺鉄線を挟んで歩いたり、視線が真逆の方向に向いたり。

なんならあの時に流れている歌の歌詞も、それを彷彿させるものばかり、

 

なぜなら我々観客だけが知っているからです。

ラーマの探す反逆分子がビーム当人であることを。

だから我々は心配してしまう。

「この二人の素性が知られたらどうなるのか・・・」

という意味で、あの日常パートは観客だけが終わりを予感しながら見ているんです。

当の二人は楽しくて仕方がないのに、観客だけがちょっと辛い気持ちを抱えながら見守らなければならない。

映画的に言えば、この時だけは観客に忘れさせてもいいわけです、最後に思い出させるだけでも良かった。

でもそれをせずに、ずっと不安をあおってきた。だからこそ我々はずっと心配をしていたし、それが的中してしまう。

そういった積み重ねられた辛さが、公開鞭打ちで一気に爆発するんですよね。

 

ちなみにですが、毒蛇に噛まれて死を覚悟したラーマが訪れたのがビームのもと、というのも泣かせる話だったりするわけです。

 

ここのパートの地味な精神攻撃が無ければ、その後の展開の熱さは無かったと思ってます。

 

反英闘争の重み

 

作品を通して、ずっと描かれているのが

「侵略者としてのイギリス」です。

史実として、この作品の舞台となった1920年はガンディーが非暴力不服従を掲げて運動していた時期です。

インドの反英感情や恨み辛みがスクリーンにぶつけられ続ける179分は、現代の日本人には想像や共感が難しい重みだと個人的には感じました。

史実として植民地支配があったことは知っています、ですがそれがもたらす憎悪や使命感は理解こそできても教官までは至れない、共感できるなんて簡単に言えないようなものだと思います。

その複雑かつ強大なエモーションをスクリーンにぶつけ切ったことが、結果としてとてもハードでタフな作品として完成したのではないかと。

 

ダンスバトルにしても、見た目は軽快、平和、和やかですがその奥には射殺するときとなんら変わらない官益があるんだよな、と思ってしまったり。

 

弾圧する側、される側。

人の命を弄ぶ人、弄ばれる人。買う人、買われる人。

 

そんな人間の残虐さをこれでもかと179分突きつけたからこそ、軽やかなアクション映画では終わらない辛さ、重たさを感じました。

そしてその狭間に置かれ、同胞を自らの手で傷つけなくてはならないラーマの辛さもヒシヒシと伝わってくる。

鞭打ちの後にラーマが決意するシーンは、これらのハードな描写があってこそ観客の胸に突き刺さるのです。

 

 

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個人的小さいポイント集

 

と、ここまでこの映画の偉大さというか、自分に刺さった理由をガシガシ書いてきました。

最後に、個人的に気になったり楽しかったり刺さったポイントを一気に紹介したいと思います。

 

水中でのハイタッチが熱い

 

二人が出会うきっかけになった、列車事故からの少年救出。

少年を助けた後の二人のハイタッチがもう友情!って感じで最高。

スラムダンクの流川と花道のハイタッチを思い出すぐらい熱かった。

 

この一連自体が二人の相性の良さと人を救う意志の強さを表していて好きだったりします。

 

出張動物園がマジでカッコいい

 

ビームがマッリを救出するべくスコットさんの家に突入するシーンで、たくさんの動物を解き放ちます。

大量の虎やシカとともに、両手に松明を持って飛び出すビームさんの映え方。最高。

自分が連れてきた動物たちに牙をむかれたりもしますがそれはご愛敬。

 

全く想像していなかった突入からの出張動物園は、笑いながら感動してました。

虎に話しかけてた、「利用していた」ってこれかああ!というね。

 

訓練用の銃にコッキングレバーがついてた

 

ラーマの少年時代を描いたシーンで使われていた、銃の模型。

あれにコッキングレバーだけついていたのが、ちゃんとしてるなって思いました。

印象的なセリフ、「リロード、エイム、シュート」。

このリロード、装填の際にコッキングレバーと呼ばれる取っ手を動かす必要があるんです。

その機構だけを再現した模型でしっかり練習できるようにしてるんだなあなんて思ったり。

 

スコットの奥様の死に方

 

最終盤で、残虐趣味なスコットの奥さんが死亡します。

その死に方が、なぜか有刺鉄線に巻き付かれて死んでいるわけですが。

これのリアリティはいったん置いておいて。

 

・ビームをトゲのムチで打つようラーマに指示をした
・「血だまりが見たいの」と明言した

という夫人が

・トゲにまかれて
・権力者である旦那に血を垂らしながら

死亡するという描かれ方は、まさしく因果応報という描写だったと思います。

監督がそこまで考えていたのかは分かりませんが、とても美しく回収したなと感じたのでメモとして残しておきます。

 

肩車アクションが最高にRRRっぽかった

 

この映画を一番象徴していたアクションは、ビームがラーマを肩車しながら戦うシーンじゃないかなあ。

現実味はほぼゼロです。あんな状態で銃を構えて当たるとは思えないし、それをノールックで両腕!とか言われたらそりゃファンタジー。

でもあの二人ならやってくれそうだって思っちゃうんですよね、その謎の説得力がこの映画らしくて好きです。

何故高台に登ったかもわからないし、登った結果ちょっとピンチになってるし、でもかっこいいからいいのだ!

この二人がやるから強いのだ!という有無を言わせない描写が力こそパワー!という感じで良かったですね!!!

 

 

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ハードでタフな179分を満喫せよ

 

 

観る前は長い映画に不慣れなこともあって心配でしたが、終わってみりゃ3時間じゃ足りねえ!なんて頭悪いことを言うようになってしまいました。

それぐらい盛りだくさん、意味のないシーンもなし、山場だらけという濃密な時間を過ごせました。

マジで最高、狂気のエンターテインメント。お勧め度2億です。

 

 

 

 

 

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