ついに配信始まりましたね、割と前ですが。
リンク貼る、ついでにアフィ調べてみる
で、以前にネタバレ無しのレビュー記事書いたんですよ。
【映画】モータルコンバットのネタバレ無し解説!原作知らない?知らない方が楽しめるから見てこい!!!
ということで今回は、ネタバレ全開で魅力を大いに語りたいと思います。
マジでこの映画好きなんです。だからがっっっつり書きますよ。
あらすじ
まずは軽くあらすじを。
とある屋敷に住む男、名をハサシ・ハンゾウという。
良き妻と二人の子供に恵まれ日々を送っていたが、殺し屋ビ・ハンの襲撃を受け妻と子の一人を失ってしまう。
家族の仇を討つためにもビ・ハンと死闘を繰り広げるハンゾウだが、力及ばず。
だがビ・ハンが去った後の屋敷には、隠された一人の赤子がまだ生きていた。そしてそれを救いに雷鳴とともに現れる神、ライデン(目の光っている浅野忠信)。
彼は赤子とともに、雷鳴とともに再びどこかへ去っていった。そして時は流れ、それから何世紀も後のお話。
(ここでたった三行程度の字幕で、モータルコンバットは魔界が9連勝しており次負けたら人間界はやばいという話を強引に説明されます)
龍の形をしたアザを持つ男、コールヤングは冴えない格闘家だ。今日も試合に負けた後、それでも支えてくれる家族と団らんの時を過ごしていた。そこに突如現れる謎の刺客、サブ・ゼロ。そして助けに来る屈強な戦士ジャックス。
ジャックスによって救われたコールは、彼に指示されソニアという女性に会いに行く。
そこで知ったのは龍のアザの意味、そして今後自分に襲い掛かる運命。
それこそが、人間界と魔界の戦争ともいえる武闘大会「モータルコンバット」への参戦だったのである・・・
というのがネタバレ無しのあらすじになるのかな。文面は自力で書いたので、うまく書けてるかは不安だぜ!
オリジナル要素を軽くまとめる
この映画の話をするにあたってまず整理しておきたいのがオリジナル要素。
というのも、原作であるゲームとは全く違うストーリーになってるんですよね。
このオリジナル要素がまた魅力になってるのでそれも含めてまずは整理したいと思います。
主人公がオリジナルキャラ
そもそもですねえ、主人公であるコールヤングくんがオリジナルキャラなんですよ。
彼、ゲームに存在しません。
まさかの主人公がオリジナルキャラという衝撃です。
で、もっと言えばハンゾウの子孫がいるという設定自体がオリジナルです。
原作のハンゾウ(スコーピオン)は、サブゼロに一族ぶっ殺された恨みで復活した、ただそれだけの存在だったりします。
まあその後二台目サブゼロ(弟)となんやかんやなったりするんですがそれはひとまず置いといて。
この主人公がオリジナルっていうのが凄まじいんですよ。
例えば、実写版モンハン(レビューページへ飛ぶ)でも主人公はオリジナルだったりします。ミラ・ジョヴォヴィッチが演じてますね。
ただモンハンってのは原作でも主人公というキャラは存在しません。性別も外見も声も全てエディットできるから、キャラとしては存在しないんです。
でもモータルコンバットは格ゲーです。格ゲーはなかばキャラゲーなんですよ。ストーリーもあればキャラ特有のモーション、構え、動き、もっと言えば戦闘前の会話から全部キャラが立っている。
そんなジャンルを実写化する上でオリジナルキャラを主人公に据えた。
これはとんでもない挑戦だったんじゃ無いかって思います。
「龍のマークのアザ」という存在そのもの
そしてこの映画のキーとなる、
「龍のアザ」
この存在自体、原作のゲームには出てきません。ただのエンブレムです。
で、もっというとモータルコンバットという催し事自体、全く違う物になっています。
これはあまりにも違うので、軽く後述します。
モータルコンバットという大会の意義
そもそもゲームの中に、
「モータルコンバットで連勝すると支配できる」
というルールはありません。
ゲーム内でのモータルコンバットは、
「人間の枠を超えて腕自慢が集う天下一武道会」
という扱いでしか無いのです!しかもモータルコンバットは最新作でナンバリングが11までシリーズが続いてますが、その中でモータルコンバットが開催されたのは1と2だけです!!!衝撃!
実際のモータルコンバットのストーリーを超乱暴にまとめると、
「かつてモータルコンバットを介して闘っていた異界の民や神々が地球を巻き込んで大戦争し続ける」
「地球人は防衛戦を頑張る、何人か冥界に落ちたりしている」
という妖怪大戦争のようなお話なのです。
なので、モータルコンバットは誰でも参加できたし、勝ってもリターンは特にないです。
モータルコンバットという大会を利用してシャンツンが地球を征服しようという流れ自体はありますが、モータルコンバットの結果でどうこうなるわけじゃないんですよね。
地球と魔界が支配権を懸けて戦うという構図自体がほぼオリジナル!つまり大体オリジナル!
アルカナ(特殊能力)の存在
この映画の見所の一つとも言える、「アルカナ」。
コール君はプロテクターとトンファー、リュウなら炎、クンラオなら帽子ワープ。
これらの能力自体はゲームにも出てきますが、アルカナという設定はありません。
なぜかリュウは炎を出せるし、クンラオはワープが出来るのです。
ジャックスの腕はただただ技術の結晶。
オリジナル要素が悪いわけではない!
ここまで簡単に、相違点を洗ってみました。
これだけ見ると、全然別物じゃ無いか!って意見が出ると思います。
が、俺は大英断だと思っているし、映画としての完成度が超高いと思っています。
なのでここからは、オリジナル要素で映画を作った事による功績、そしてモータルコンバットの実写版に求められたものを俺なりに整理していきましょう。
ストーリーとしては何も破綻していない
この映画、オリジナル要素のおかげでストーリーが分かりやすくなりました。
というか映画一本分で表現できるストーリーには当然ながら限りが有るわけで、モータルコンバットらしさを脚本に出しつつ映画一本分にまとめる、という意味では最適解だったんじゃ無いかと。
なんならゲーム本編よりストーリーがしっかりしてます。原作は
「この設定なかったことにするわ」
っていう行為を繰り返した結果、どんどんストーリーがこじれてある日急に
「今までの全部無かったことにするわ!原点回帰!」
って白紙化してますから。それだけぐちゃぐちゃなんです。
それを思えば、そもそもストーリーを完全再現なんて不可能だし、やったところで特に利点がない。
なのでオリジナルストーリーそのものの出来が良ければ万事OKなのです。
その点で言えば、コール君という一見無関係な人間がモータルコンバットという人類防衛戦に巻き込まれる理由としては非常に分かりやすい。
主人公補正無しで戦える力を得るためにアルカナという仕組みがあり、またアルカナという仕組みがあることでフェタリティが映える!という構造になったわけです。
コール君がゲームに居ないのに居そう、むしろ居たよねレベル
コール君、主役にしてオリジナルキャラ。
なんですけどね、彼が非常にモータルコンバットに居そうなんです。だから違和感なく見れてしまう。
とはいえモータルコンバットに巻き込まれた常識人なので、狂言回しとしてもツッコミ役としても機能する、観客に寄り添った男。
開花したアルカナもかっこいいし、開花後のコスチュームがゲームに居ても違和感ないデザイン。
この時点で、コールというキャラがいかに優れているかが分かります。
そして地味に最大の改編である、ハサシ一族(スコーピオンの子孫)に生き残りがいたという設定。
これ、原作を知っていると超デカい改変なんです。スコーピオンは血を絶たれて復讐の鬼と化した存在だったので。
ですがこの設定も功を奏し、原作ではただの恨み繋がりだったサブゼロスコーピオン戦がより熱い物になりました。
特筆すべきは、冒頭のハサシ嫁息子が凍死したシーンと対比になるコール君の奥さん娘さんの凍結シーン。
これが激アツですね、ただの復讐劇が
「家族、血統を守る戦い」
に一気に昇格してしまうのです、すごい。
観客の求めた「モータルコンバット」とは
でも一番俺が感動したというか、やるなあと思ったのは
「観客は何を求めてモータルコンバットを観に来るのか」
という要素の抜き出しが完璧だったこと。
我々が映画で見たかったのは
「グロありの激しい格闘アクション」
「FATALITY」
この二つです。極論、これがスクリーンで見れれば良いんです。
それを制作陣は分かっていたのでしょう。完璧です。
Youtubeで公開された冒頭のビハンVSハサシだけでもその凄さが伝わります。
なので、この映画はモータルコンバットの完全再現を見る映画では無く、
「映画として表現されるモータルコンバット」
を楽しむ映画なのです。その観点で私は100点中2500点だと思ってます。
その他細かい愛をぶつける
あとはバラバラに、好きな要素が沢山あるのでぶつけていきます。
FATALITYについて
この映画では、結構な数のFATALITYが出てきます。
が、最もゲームっぽいFATALITYは、ジャックスが魅せた頭潰しです。
なにがゲームっぽいのか。
そもそもFATALITYは、必殺技じゃ無いんです。
勝利が確定した相手に対して行うシメ、とどめ技なのです。
別にこれをやらずとも勝ちは決まっている、試合が終わった後の要素なのです。
そういった意味では、ジャックスがレイコをボコボコにした上で最後に綺麗に仕留めたという流れが非常にゲームらしくて良き。
他のFATALITYも見応えは抜群なのですが、流れで言うとジャックスが一番綺麗でした。
ちなみに絵面だけならダントツでクンラオです、美しいとしか言えない。
筋肉について
この映画では、様々なタイプのマッチョが出てきます。
ジャックスのようなサイズが正義の筋肉。
カノウは絶妙に絞れてないギャングチックな筋肉。
クンラオの機能美を兼ね備えた筋肉。
リュウカンの絞りきったスジだらけの筋肉。
話題になったのは、やはりリュウカンを演じたルディ・リンの筋肉でしょう。
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幼顔にこの筋肉量、そして極限まで脂肪を削ったキレ。
服を着て登場するんだけど脱いだ衝撃が半端じゃなかったですね。
アクションシーンの質が高い
出てくる俳優さんが軒並みとんでもアクション人間でした。
まずはクンラオ役のマックス・ファン。
スタント無しで自力で演技した上に、だいたい特殊効果じゃなくて本当にその動きをしています。
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特筆すべきは二つ目。
人間、こんなに回れるのかよってぐらい回ってます。
そしてもう一人上げるならば、ビハン/サブゼロ役のジョー・タスリム。
元インドネシア柔道代表という経歴を持つ彼のアクションは必見です。
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ジョータスリムの出演作として、
「ザ・レイド」
という作品があります。グロに強く、バイオレンスアクションが好きな人は絶対見るべき映画です。
これもそのうちレビュー書きます。モータルコンバット見てはまった人は絶対こっちも見ろ。
というように、アクションシーンの質が非常に高いです。
冒頭の戦闘は、映画全体を象徴するアクションとグロ描写が詰まってます。
https://www.youtube.com/watch?v=J3z_bcEdj9U
原作へのリスペクト
大幅な改変を取り入れた映画ですが、そこかしこに原作へのリスペクトが現れています。
とあるシーンの後ろの壁にゲーム内コマンドが乗っていたり。
ソーニャのアジトに貼ってある資料がゲームキャラ等細かく描かれていたり。
光の寺院の柱に原作に出てくる虫が描かれていたり。
カノウが盗もうとしたお宝も、原作ではキーアイテム、激やばアーティファクトだったりします。
ストーリーに影響を与えない程度に、イースターエッグ的な描き方で原作ネタがこれでもかと詰め込まれているんです。
あとこれは先にも書きましたが、モータルコンバットらしい要素をしっかり抜粋できているので、
「これは完全実写化では無い」のですが、
「これはモータルコンバットである」と断言できます。
男女関係なく殺し合う構図もしっかり出来ていて、女は女と闘う、なんてことは全くないのもグッドです。
なので原作ファンにはニヤニヤするネタが沢山。
初見にはわかりやすくまとまった秀逸なストーリー。
一回見たらハマる、繰り返し見ると発見がある。そんな奥行きのある作品だと思ってます。
NETFLIXに来たぞ!!!
でですね、視聴方法がちょっと前まではAmazonでオンラインレンタルか、円盤を買うしか無かったんです。
が、がですよ。
ついにNETFLIXに来ました!やったぜ!!!
ネトフリではありませんが、アメリカでのワーナーによる配信では大人気だそう。
「モータルコンバット」がHBO Maxで最も視聴された映画に。2021年、配給のワーナーは劇場&配信の同時リリース戦略を敷いたが、本作は劇場興収で4200万ドルと期待を裏切った一方、配信では最初の3日間で380万世帯に視聴され、会員増に大きく寄与した。これを受け、複数の関連企画が始動している。 pic.twitter.com/p0g64hTizw
— 映画情報 オスカーノユクエ (@oscarnoyukue) January 5, 2022
そもそも公開時、アメリカでは鬼滅の刃を抑えて週間興行収入1位を獲得するなどしっかり成功と言って良い数字を残しています。
超大人気コンテンツなんです、日本ではゲームが販売できないので認知度は低いですが・・・
それでも映画を見てはまった人はかなり多かったようにTwitterを観ていて思いました。ハマって原作ゲームを輸入した人も結構な数いるようです。
ということで、公開当時見逃してしまった人はネトフリで見るべし!!!!
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