オーバーウォッチは、比較的座学が報われるゲームだと考えています。
もちろんエイムは土台として超必要だし、エイムだけでゴリ押せるヒーローもいます。
ですがそれだけでは厳しい。
ということで、この記事では
- オーバーウォッチにおける座学の重要性
- なぜ初心者こそ座学を学ぶべきなのか
- どうすれば座学を学べて、プレイに活かせるのか
というところを解説していこうと思います。
なお前置きとして、筆者はOW1時代にブロンズ経験者であること、現在は全ロールプラチナ、サポートはダイヤまでなんとか辿り着いたことを書いておきます。
地獄も沼も経験したからこそ書ける、オーバーウォッチの座学あれこれ、是非ご参考に。
なぜオーバーウォッチは座学が大事なのか
まずはこのゲームにおいて、座学が重要になってくる理由を説明していきたいと思います。
ヒーロー毎の得意不得意が激しい
まず一番理解しておきたいのはここ。
そもそもOWの設計は、「FPS視点のMOBA」という作り方になっています。つまり、役割ゲームなんです。
ここが他のFPSと大きく違うところ。
例えばVALORANTもデュエリスト、イニシエーターなどなど役割自体は差が付いています。けれども一番大事とも言える攻撃手段は同じなんですよね。武器が一緒だから。これはAPEXも同様ですよね。レジェンド毎に固有の能力はあれど、攻撃手段は共通の武器な訳です。
ところがOWではそうはいきません。みんな固有の武器で攻撃をするし回復をする。ここから何が言えるかというと、
「得意不得意が滅茶苦茶激しい」
ということなんじゃないかと私は思っております。
すんごくわかりやすい例で言えば、遠距離で削り合うような構成のステージにリーパーで挑んでもなかなか難しいし、相手がめっちゃ飛び込んでくるダイブ構成相手にハンゾーを使っても押しつぶされてしまうわけです。
これ、APEXだと武器で交戦距離は変わるけどレジェンドだけでは変わらないですよね。ジブだ!近距離弱いぞ!とかあんまりならない。VALOも同じ。あくまで武器で変化するし、武器は全キャラ共通だから。
そこがOWはヒーローを見るだけで分かっちゃうわけで。別ヒーローを操作するときは必要なエイムもキャラコンも立ち位置も全部変わってくる。
だからこそ座学で真っ先に挙がるアンチピックという考え方が凄く大事だし、得意不得意を組み合わせて勝利を目指すからチーム構成も大切になってくると。
物理的に可能なこと、不可能なことがある
このゲームにはヒーローによって物理的に出来ること出来ないことが変わってきます。
機動力の高いヒーローなら乗れるけど他のヒーローでは乗れないような高台とか。そもそも足の速さで絶対に逃げられない状況を作られるとか。近距離にしか攻撃出来ないのに空高くからファラが一生打ってくるとか。
ということは、それらに対抗出来る手段を学んでおかないと一方的にやられ続けてしまうわけです。だからこそ色んな状況に対抗するために知識が必要になるので学んでおきましょうという話。
強ポジ、定点なんかは二の次でいいという話
ここでちょっと小話。
座学と聞くと真っ先に大体の人が考えるのが、この定点や強ポジなどの知識の部分。特にVALORANT経験者なんかはこういう罠にはまりがちだと思う。
けれど個人的には、これらは二の次で良いと思ってます。それよりも学ぶべきものは沢山ある。
繰り返しが少ないゲームだから
こういった定点系は、特定のマップで発揮出来る知識です。だけどオーバーウォッチではそこまで強力ではありません。
というのも、OWは基本的に繰り返しや頻発する状況というのがそこまで多くないからです。
なぜVALORANTにおいて定点が必須レベルかと言えば
- 13ラウンド先取という繰り返しの回数
- 同じマップで、同じ構成で戦い続ける
- スパイクの設置・解除と勝利条件が固定されている
というあたりがあります。要はタクティカル爆破FPSにおいては重要度が高いわけです。
けれどもOWはそうもいかず。
- 構成はいつでも変えられる
- 長い構成のステージを進みながら戦うペイロード系やプッシュ、ラウンド毎にマップが変わるコントロールと繰り返しの回数が少ない
- さっきも書いたがヒーロー毎に出来ることが全く違うため、安定して刺さるようなものがない
以上の理由から重要度は低いと考えています。むしろ原理原則のようなふわっとしたものを理解し、応用を利かせまくるのが大事。
座学って何を勉強するのさ!
よし、ここまでで下地は書けたのでここから何を学べば強くなれるか考えていきましょう。
いきなりここから書くわけにはいきませんでした。背景や理由が理解出来てないと、充分に座学を発揮することが出来ないからです。
①セオリーを覚えよう
まずはこのゲームのセオリーを覚えましょう、これは固定の知識とかではなく、知らないと損するゲーム全体で共通する知識のようなものです。
これに関しては、意味と理由さえ理解出来ればすぐ実践出来るものばかりなので読むだけでもすぐ行かせると思います。
「リグループ」を覚えよう
OWは5vs5のチーム戦です。
けれども初心者同士の試合になると、5vs5で戦えるシーンが少ないという現象が起きます。
先にデスした人が「急いでまた戦わなきゃ!」と戦闘を挑んでしまうからです。
つまり、5人揃って戦う意識がなく、「急げ!」って気持ちが先走っちゃうと2vs5とかを延々繰り返して負け続けるという地獄が発生します。
なので、戦闘に負けたら次の戦闘に備えて5人揃うまで待ちましょう。これを「リグループ」と呼びます。
ヒールパックを取ろう
マップに配置されている回復アイテム、ヒールパック。これの大事さを知りましょう。
ヒールパックそのものはどちらチームのものでもありません。ソンブラハックを除いて。なので取れば取るだけサポートが楽になるんですよね。
なのでヒールパックを取る意識は凄く大事になります。更にこの意識が強まると、ヒールパックが近くにある場所を奪い合うような戦いも生まれてきます。
ヒールはいつでもどこでも無限に、というものじゃないんです。立ち位置的にヒールが来ないこともあれば、相手のダメージが多くてヒールが間に合わないこともあるし、サポートが狙われてヒールしてる場合じゃないこともあります。
だからこそ、「今は自分でヒールパック拾うか」という判断が出来るだけで生存率が上がります。デスしないと言うことはそのまま戦闘に勝つ確率が上がるので超大事、というわけです。
まずはこの二つだけでも覚えましょう。全ての始まりです。
よりセオリーについて詳しく知りたい人はこちらの記事をどうぞ!
リグループって知ってる?Overwatchで覚えるべき6個のセオリー。
②得意な交戦距離を知ろう
OWの立ち回りを学ぶにあたって、ゲーム理解が進むのはこの切り口なのではと最近思うようになりました。
各ヒーローには得意な距離がそれぞれ決まっています。これは使ってみれば分かると思います。で、この得意な交戦距離の組み合わせがそのまま有利不利を決めたり立ち回りに直結するんです。
アンチピックも交戦距離で考えられる
わかりやすい例でいきましょう。
ウィンストン、ジャンプで飛び込んで相手の隊形を崩すダイブの代表格です。
これに対してアンチピックとして知られるのがリーパー。
問題はなぜこれがアンチピックか。
リーパーというのは近距離特化型のヒーローです。武器であるショットガンは距離が開く毎に威力が下がっていくため、とにかく敵に近付かないと仕事が出来ない。
そんなリーパーにとってウィンストンはまさしく相性抜群です。近付くのに苦労するどころか、相手から飛び込んできてくれるわけで、来たらひたすら近くでショットガンを撃って火力を出せば良いと。
逆にウィンストンから見たら、近距離に強いヒーローが居るところに飛び込むのはマズいなと思うわけです。ウィンストンの特長は飛び込める機動力と複数人に攻撃出来るビリビリ。逆に言うと一人相手に高火力は出せないので、近距離に強いヒーローがアンチとして機能する。
というように、交戦距離というのは戦い方に加えて相手との相性も左右するんですよね。
サポートの構成も
これはサポートも同様で、味方がダイブ気味な構成、サポートと距離が開くヒーローをピックしたときにブリギッテルシオのような範囲回復サポートは難しいですよね。だってヒールが届かないから。
となるとロングレンジでも即着で回復出来るアナ、調和を付けておけばオートヒールしてくれるゼニヤッタ、多少無理してついて行く覚悟でキリコ、みたいな考え方まで広げることが出来ます。
ゲーム中の立ち回り、立ち位置も
こういったことを全てのプレイに反映させていくことで、そのヒーローに応じた立ち回りというのが学べるはずです。
例えばアナなら、
「遠くからでも即時ヒール。だから戦闘に巻き込まれないで射線を通せる場所を取ろう」という考え方が出来ますよね。
キャスディであれば
「近中距離はだいたい制圧出来る、ボムもあるし。だからダイブからサポートを守れる位置を取りながらダメージも出していこう」
ラインハルトなら
「殴ることが一番の強み。死なないことが大事だけど引きすぎないで積極的に殴っていこう」
てな案配ですね。
実際はこれに加えて相手のヒーローの交戦距離まで考える必要がありますが。
つまり交戦距離を知り、組み合わせを考えることでアンチピックからチーム構成まで考えることが可能になる。
これを試合中に考えることが出来れば、更に可能性は増していきます。
相手チームで止められないヒーローが居て、それで負けそうな場合は交戦距離で考えて苦手なヒーローを出しましょうとかね。
③ULT管理、スキル管理と対応策を知ろう
最後はULT。これもまたヒーローによって全く違う個性が強い部分になりますね。
よく言われる「ULT管理」という言葉、これ自体もちょっと理解度が必要になるものですが難しいものではありません。
やることはシンプルです。
どのULTを使ってないか、貯まってるか考える
まずは相手がどのULTを使ったかを考えられるようにしましょう。
さっきこのULT使ったな、と分かれば次の戦いで可能性のあるULTは限定して推測出来ますよね。これを進歩させると、相手のULTがどれだけ貯まっているかを推測出来るようになってきます。
特にOW2になってから、敵味方全員のダメージ量とヒール量がTABで見れるようになりました。で、ULTの貯まり具合は基本的にこの二つと比例します。なので推測はしやすくなっていると。
ULTに対して立ち位置やスキルを考える
次に来そうなULTが分かったら、対策を考えましょう。これも覚えるというよりは考えることで解決出来ます。
例えばハルトのシャターが貯まっているなら、タンクの後ろに立たないという意識が大事になります。タンクから離れて居れば巻き込まれずに済みます。
キャスディやソルジャーに関してはとにかく位置を把握して、ULTを使った瞬間に隠れられる場所を意識。
というように、戦闘中の立ち位置を考慮すると抵抗出来る可能性が上がります。
この考え方をスキルにも応用しましょう。
ULTキラーとして優秀なアナのスリープは取っておくとか(特にBOB相手)、キリコの鈴を温存しておけばD’vaの自爆やシグマの浮かしも無効化出来るよね、とか。
龍神剣に抵抗するためにブリギッテのウィップは取っておいてワンチャン狙おうとか。
場合によっては対抗策がULTの時もあるでしょう。ザリアのサージには光彩かサウンドバリアが鉄板だよねとか。ソンブラのEMPに巻き込まれたら対抗ULTも吐けないから気を付けなきゃなとか。
これがきたらどうする、というのをイメージしておくことで対応の難易度が下がります。大丈夫、当たり合いと当たり合いの間にはリグループの時間が有るはずです。
リグループを待たずに相手が突っ込んでくるならそれはただただ叩き潰しましょう。
これらの管理に関しては結構奥深くて、一記事丸々書けるぐらいです。なので現在、ULT管理とスキル管理の記事を執筆中です!!
④形勢の原因を考えよう
最後に、これは学ぶべき事であると同時に学ぶための方法でもあるものです。
今やっている試合がなぜ勝てているのか、なぜ負けているのか。なぜさっきの試合に勝てたのか。試合の形勢は何が原因だったのかを考えましょう。
良くあるのは、相手のアッシュがずーっと高台からフリーで撃ってるとかね。
この場合、負けた理由は高台を相手に渡し続けてしまい火力が止められなかった、と考えられる。そしたら次の試合では高台を意識して奪うようにしよう、と活かすことが出来ますよね?
幸いにも、このゲームには「リプレイ」というとても便利な機能が付いています。しかも10人全員分の視点+神視点(俯瞰で戦場全体を観れる)という至れり尽くせりなので、勉強にもってこいです。
正直に言えば、毎試合リプレイを観ながら勝敗の原因と自分の課題を見付けるだけでも間違いなく上達は加速します。
みんながそれをやらないからです。何故か。負けた試合を見るなんて楽しくないし、そこまで真剣に上手くなろうとしている人が多くないから。
逆に言えばこういった努力はすればするだけ報われます。なので是非リプレイで試合を見返し、考えましょう。悩んだ分だけ理解度が高まります。
と言っても、最初は何から見れば良いか分からないと思うので簡潔に。
- 自分の視点で振り返る。何を見ていたか、何が分かってなかったか。
- 相手目線で見てみる。自分の動きは相手にとってどうか。
- 誰がどこで、どうしてデスしているのか原因を考える
まずはここら辺から考えてみましょう。このリプレイ活用法に関しても現在執筆中です。
OWは勉強した方が面白い
OWの面白さは、MOBA要素が強いところです。つまり、ただエイムの勝負をするだけではなくヒーローの個性、ロール毎の仕事をどう活用するかで全く違う試合が展開されます。
だから色んな展開の試合があるし、覚えるだけでは応用が利かないんです。難しいところでもある。けれども理解が進むって事は、試合展開の理由が分かるんですよね。
「なんにも出来ねえ!負ける!負けた!」
から
「相手のゲンジが止まんないけどアッシュのポークもあるからサポ守るだけも出来ねえ、まずアッシュを止めなくては」
というように、試合の中で考える内容がどんどん変化してくるはず。
これが出来てくると、OWは更に楽しくなります。ただ戦うだけじゃなくて、読み合い、戦略、駆け引きがどんどん増えていく。エイム勝負から総合力の戦いに変わってくるんです。
仕組みを知った方が絶対にゲームを楽しめる。だからこそ、是非いろいろ学んでみましょう。
かくいう筆者も、まだまだゲーム理解が低いので勉強していきたいし、その過程で学んだことはブログで分かりやすく解説して行ければと思います。
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