「Hobo: Tough Life」ゲームレビュー【ホームレスは明日を目指す】

 

有名ストリーマーの一人、「げまげま」所属のスタンミさん。

彼はハードコアなゲーム、それもサバイバル系のゲームを好んでプレイしています。

例えば「Project zomboid」とか「Kenshi」とか。

戦闘がハードなのでは無く、そもそも生きていくのがハードというゲームと言えば良いのか。

そんな彼がある日、ホームレスになるゲームを始めました。

それがねー、ハチャメチャに面白そうでつい買ってしまって。実際、とんでもなく面白かったのでレビューを書いちゃいます。

そのゲームの名が

「Hobo: Tough Life」

 

ということで、このゲームをちょっとプレイしただけでも分かる絶望感、それが故の中毒性有るゲームについて語らせていただきたいと思います。

 

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概要

 

タイトル Hobo: Tough Life
プラットフォーム PC/Switch
その他プラットフォームは認証待ちとのこと

ジャンル サバイバルシミュレーション?

『Hobo: Tough Life』はホームレスになってプレイする都市サバイバルRPGゲームだ。
ソロかオンライン協力プレイでチームを組み、プラスラヴの街を探索して食料や物資を漁りながら、物乞いでも盗みでも、やれることは何でもやって厳しい冬を生きて乗り越えよう。

(Steam販売ページより引用)

価格 3090円

FPS視点でホームレスとなり生き残ることを目指す。

舞台は冷戦後、とある都市。

共産主義が崩壊し混乱している、冬が異常に寒い、という描写から旧ソ連をモデルにした物と思われる。

 
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序盤をプレイした感想

 

この生活には絶望しかない

始めるときはとてもワクワクしたんですよ。

どうやって生き残ろうかなー、みたいな。

 

でもね、開始してすぐはそのワクワクのままに動けたんですけど数分やってみて気付くんですよ。

「この生活には絶望しかない」

ってことに。

 

問題となるバロメータが超多い

このゲーム、生存に関係するバロメータが超沢山ある。

綺麗に説明がまとまっているWikiがあったのでネタバレしない程度に引用+加筆させていただく。

 

  • 体力
    命そのものです。これがゼロになると主人公は死にます。
    あらゆるステータスが高すぎたり低すぎたりすると削られていきます。
    自動回復は無しです。

  • 食料
    お腹の減り具合。いわゆる満腹度です。時間とともに減っていきます。食べ物を食べれば回復します。

  • 士気
    時間とともに減っていきます。
    また、盗みなどをすると気分が落ちるからなのか、そこそこ減ってしまいます。
    お酒やタバコ、エッチな本などの快楽で回復できます。

  • エネルギー
    スタミナ的なものです。「寝ないで動くための力」とでもいいましょうか。

  • アルコール
    酔い具合です。お酒を飲むと増えてしまいます。増えすぎると酔っぱらってまともに人と話せなくなります。


  • 毒が体に回っている度合いです。生活習慣病だったり、賞味期限の切れた残飯を食べたりすると増加していきます。

  • 病気
    病気です。Poisonと混同しがちですが、こちらはまあ、「風邪症状」といったところです。
    体温が下がったり、ずぶ濡れの体をほったらかすと上がっていきます。
    このIllnessについては、「ほっといても治らない」のでご注意を。

  • 悪臭
    体のクサさの度合いです。ゴミ漁りをしたり、臭い衣服を着たままにするとどんどん上がっていきます。アイテムを使ったり洗濯することで軽減出来ます。

  • 排便
    ウンチです。腹にどれだけウンチがたまっているかです。

  • 体温
    気温の高い、晴れた昼間には下がりませんが、悪天候時や夜など、寒くなるとどんどん下がります。

  • 乾燥
    体の濡れ具合です。雨や雪のときに外にいるとガンガン下がります。ずぶ濡れになると一気に体温が奪われるので結構ピンチになりがち。

という度合いに、めっちゃ沢山あるわけだ。

で、これが連鎖的にプレイヤーを苦しめることになる。

 

例えば空腹が続くと、Healthが減っていき死を招いてしまう。だから何か食べないと行けないんだけど、残飯を食べるとPoisonが悪化してしまう…とか。

寒いから体を温めたいんだけどお酒を飲み過ぎると酔っ払っちゃう、けど暖めないと体温低下で体力が無くなって死んじゃう、なんてことも。

更にいうと、この世界では睡眠を取るだけでも大変です。寝てるだけで体温が奪われるからずっとは寝れない、夜なんて更に寝れるもんじゃあない。けど寝ないとどんどん疲労が溜まって動けなくなっていく・・・

とにかくまずは生きるだけでも超大変です。どうやって食べていくのか、どうやって健康を維持するのか、かといってひもじい暮らしばっかりしていると志気が下がって心折れて体力を削られる。たばこや酒で回復しても犠牲となるバロメータが持つかどうか…

このゲームは「物資管理ゲー」に近いながら本質的には「バロメータ+物資管理ゲー」だと言えるでしょう。生きていくだけでもシビアな生活を乗り切る、まずここが超楽しい。

 

生きていくための画期的なホームレス活動

 

とはいえなんとか生きていかなくてはならない。

そこでこのゲームにおいて超大切になる、ホームレスゲームとしてジャンルを確立させた行為が

  • ゴミ箱ダイブ
  • 物乞い
  • スリ

といった数々のモノをせしめる行為だ。

ゴミ箱ダイブはこのゲームの根幹と言っても良い、まずプレイヤーが取り組む収集活動だ。

ゴミ箱には様々な宝が眠っている。残飯、腐ってない美味しいパンは当たり前、より巨大なゴミ箱になれば家具に骨董品に資材に何でも揃う、ホームレスにとってデパートのようなモノだ。

一方当然だが、何も犠牲を払わずに得られるわけではない。

ゴミを踏めば衣類が臭くなったりボロくなったり、衣類が限界を迎えたら直接体にダメージを負うことになる。まさに体を張って資材を集める、だからゴミ箱ダイブなのだ。

経験を積めば、ダメージを負うゴミのありかが見えるようになって避けることが出来たり、よりレアなアイテムを見付けられるようになる。とにかくたくさんゴミ箱に飛び込んで経験を積むのだ。

物乞いもスリも同様。

人と話せば話すだけ話術が上達するし、ものを取る行為だって上手くなる。だが警察のパトロールには注意が必要だ。奴らはホームレスを一切救わないのに窃盗に対してはとにかく厳しい。

こうやってとにかく生き抜く。

実はこのゲームにはどうやら最終目標があるらしいのだが、そんなこと気にしている暇はない。初めてプレイした人は、生きていくだけでこんなにも辛く苦しいのかと絶望するだろう。俺は3日生き延びるのに5回もリトライした。それぐらい過酷な冬を乗り切るゲームなのだ。

あ、もちろん自販機のおつり口も忘れずにチェックしよう。

 

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生活を良くしていく楽しさ

それでも必死に歯を食いしばって生き抜くと、悪いことばかりでもない世界だと段々知ることが出来る。

拠点を作り、充実させていこう

この世界には何カ所か、拠点として利用出来る空き地がある。

ゴミ箱から家具を発掘したり、廃材を集めてクラフト出来るようになったら拠点に置いていこう。ドラム缶で不要品を燃やして、暖を取りながら寝られる環境が出来たらひとまず睡眠問題は解決出来る。寝たいだけ寝られるというのが、どれだけ幸せなことか知るだろう。

屋根を作れば雨風を凌げるし、持ちきれない物資を溜め込むことだって出来る。家がなければ、作るしかないのだ。

スキルを磨いて生き抜く

ピッキング、スリ、クラフト、話術、ゴミ漁り、チンピラとの喧嘩・・・

あらゆる行動はスキルとして経験値が貯まる。スキルを磨けば、それだけ成果が得やすくなる。家を失った人間でも、経験は宝だ。ひたすら色んな事に挑戦していこう。

仕事をもらったり人間関係よくしたり

ホームレスでも、仕事を斡旋してもらえる施設に辿り着ければ賃金を得られる。これを発見するとしないとでは、生存率が大きく変わってくる。

また、この町にはたくさんの人間がいて、みんな悩みを抱えている。彼らの力になることで、彼らもまた力になってくれる。例えば人助けの結果、残飯から美味しいご飯が作れるレシピを教えてもらえば食糧問題は今後悩まずにすむだろう。

こんな美味しいごちそうを作れるようになることだって可能だ。

 

アイテムを買いそろえる

ゴミの中にはリサイクル出来る瓶があったり、物乞いをしたらお金がもらえたり、仕事をしたら賃金が支払われたり。ホームレスといえど、お金を稼ぐことはそこまで難しくない。

お金が貯まれば身の回りの品がより良いもので整っていく。それもまた、大事な生活基盤だ。

ボロボロの服よりもジャケットの方が保温力に優れるし、汚い服よりおしゃれな服の方が人に話しかけたときに無視される確率は下がる。

こんなみすぼらしい服から脱却するためにも、頑張ってお金を工面するのだ。

食料だって風邪薬だってお金があれば買える。健康を維持するのにもお金はかかせない。そもそもこの町で生きていこうったって、そんな地図で無事に生きていけるのかい?

地図だってお金があれば買えるさ。

 

生活が上手く回り出す例

 

ということで、例として簡単な流れを追ってみよう。

どうやら、ちょっと離れたところに機械いじりが得意なホームレスがいるらしい。話を聞きに行くと、どうも部品とシンナーがあれば俺の持ってる壊れたラジカセが直せるんだとさ。ゴミ箱から拾ったガラクタが動くなんて夢みたいだ。

必要なものを渡すついでに、欲しがっていたビールもプレゼントしてやった。飲み残しなんかじゃねえ、パブで買ったクラフトビールだ。あいつは気を良くして、俺に電気施工の技術を教えてくれた。これで俺も修理が出来るようになったみたいだ。

・・・待てよ、ゴミ箱から壊れた家電を拾って、それを修理して売りつけたら儲かるんじゃないか?街の人たちは話しかけるとモノを売買してくれるみたいだ。幸い、今の俺はカリスマポイントの高い服を着てる。話しかけたら結構な確率で交渉まで辿り着けるし、これはいい商売になるかもな・・・

 
ということで、こんなことがゲーム内で可能なのだ。
ただただゴミを漁って残飯で生き抜くだけの生活から抜け出すことだって夢じゃあない。
 
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このゲームの面白さをちょっと解説

ということで、ここまでゲームの概要を説明した。

あとはとにかくやってみてくれ!と言いたいところだが、このブログのタイトルは「オタクに趣味を語らせろ」なので、ちゃんと批評というか、どう面白いのかを更に掘っていきたい。

おつかいゲーだが説得力が段違い

このゲーム、やってることを冷静に思うと生存+おつかいゲー。

色んな人の悩みを解決して、信頼を勝ち取って、スキルを教えてもらったり励ましてもらってメンタル回復したり商売手助けして収入を得たり・・・

一般的におつかいゲーというのはあまり面白いという評価をされない。だが舞台設定やゲーム内の多要素としっかり相乗効果が出ていれば話は変わってくる。

「デス・ストランディング」もまさしくそういうゲームだし、このHoboも負けてないと個人的には思っている。

なんてったって主人公はひ弱なホームレス。生きていくためにはホームレスコミュニティでの助け合いが大事だし、ホームレス同士でも派閥があったり犯罪があったり。他のホームレス達だって生きていくのが大変なのだ。

ゲーム内のおつかいはただパシリとして働くのではなく、街を取り巻くホームレス達の人間関係を映し出す立派な舞台装置として機能しているからこそ、おつかいが主体のゲーム性でも楽しくプレイし続けてしまう。

更にそれを後押しするのが、このゲームの目標でもある「物乞い王」という地位だ。

「物乞い王」という伝説

オープニングムービーでも語られる「物乞い王」という聞いたこともないような地位。

かつて存在した、ホームレスを統べる王。それを目指すのがこのゲームにおける最終目標となる。王は投票で決まるため、ホームレス達の信頼を得なければ投票してもらうことは出来ない。

そういった意味でも、このゲームにおいておつかいは単なるおつかいではない。

生き延びるための仕事であり、友を救う手段であり、王になるための任務だ。

慣れれば生き延びれる絶妙な難易度

最初は数日生きるだけでも過酷な環境だが、慣れてくるとそう簡単には死ななくなってくる。この生活を少しずつ好転させていくサイクルが単純に楽しい。

お金が貯まれば新しい服が買える。防寒性の高い服を買えば、寒くても活動し続けることが出来るし、魅力的な衣類を身に纏えば話しかけて無視されるなんてことも減ってくる。

会話の回数が増えたら話術が上達するし、物乞いだって上手くなるからお金をもらいやすい。お金が貯まれば更に活動範囲が広がる・・・

という風に、沢山ある要素がそれぞれ少しずつ改善されていくと生活がどんどん快適になっていく。この発展していく様は、シミュレーションゲームさながらの楽しさだ。わざわざコーヒーショップで入れ立ての一杯、なんてのも夢ではない。

街中に溢れるお助けスポットに出会う感動

探し回らないとなかなか見つからないが、このゲームには優しい人たちや施設が沢山ある。

ホームレス仲間が炊いているドラム缶の火があるだけでもありがたい。

レストランの裏口に行けば廃棄食料を分けてもらえるし、個人で慈悲事業をしていて洗濯シャワーなんでも格安で引き受けてくれるシスターの家もある。

協会に行けば神父が心配して手を差し伸べてくれるし、ホームレス団体と仲良くなればアジトを使わせてくれる。バーの常連だって仲良くなったら仕事を教えてくれる。

ただおつかいをこなすのではない、自らの足で街を歩き回ってやることを探し続ける。それを続けるうちになぜか街に、住民に、ホームレス仲間に、助けてくれる人たちに、ゲームそのものに愛着が湧いてくる。

 

そんな愛着のせいで、全く有名でも人気でも無いこのゲームに6000字近いレビューを書くハメになったのだ。後悔は全くしていない。誰か同じようにこのゲームを愛してくれればそれでいいのだ。

 

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個人的に超名作、是非プレイを

ぶっちゃけた話、こんなゲームのレビューを書いたところでPVなんて全く伸びない。そもそも検索している人が日本にどれだけ居るのだろうか、という話になってしまう。

Hoboのレビューを書いたのは、俺のブロガーとしての矜持だ。

俺が好きなゲームを、何故好きか書き残す。そのためにひたすらキーボードを叩いていたら6000字近い大作になってしまった。でも楽しくて仕方が無い。だって趣味について語りたいんだもの。「オタクに趣味を語らせろ」だもの。

ということで、是非このゲームを皆さんにプレイしてみて頂きたい。絶対に後悔させない。チェコから生まれたゲームに筆者がこれだけ惚れ込んだ理由を、体感してみて欲しい。

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