ここ最近、ゲームにひたすら首ったけです。
もともと私はアスリートで、プロを目指して競技をしていましたが、昨年引退しました。
その空いた時間と熱量に入り込んできたのが、ゲームでした。
それもPvP(対人戦系)の競技性のあるゲーム。
なぜゲームにここまで没頭してるのか。
その答えを、有名ストリーマーのStylishnoobさんの配信で垣間見えた気がしたので、熱い気持ちを忘れる前に記事にします。
完全自己満足のエッセイになるかもしれませんが、ぜひお付き合いくださいませ。
Stylishnoobの挑戦
57日間、Stylishnoobは苦しみ続けていた。
Apex Legendsの最高ランクであるプレデターを目指すため、OverWatchプロ時代の同僚であり、現在もDetonatorのストリーマー部門として仲間である
・SPYGEA
・Yamaton
この二名を誘い、三名でプレデターランクを目指しているその途中。
長く、苦しみ続ける様を彼は配信していた。
そして9月22日、Yamatonがプレデターランクを達成。
事前に達成していたStylishnoob、SPYGEAと合わせついに、三名は揃ってプレデターという目標を達成した。
その瞬間、Stylishnoobの涙腺は崩壊した。
他の二人を誘った発起人であること。
Stylishnoob自身は二人よりもプレイスキルが劣っている、と考えていること。
OverWatch時代のこと。
様々なものを背負ったとはいえ、決して結果を誰かから求められているわけではない。
それでもそこまで真摯に、真剣にゲームと向き合う。
それがStylishnoobという男であり、魅力なのだ。
大の大人がたかだかゲームで泣く。
そう表現する人も少なくないだろうが、私はもらい泣きした。
それほど彼らの挑戦は熱く、濃いものだった。
そしてこの一連の物語にゲームの競技性の魅力が詰まっている気がして仕方ないのだ。
Copyright(C) 2019 DeToNator All Rights Reserved.
配信者とガチンコの融和性
この三人はいわゆるストリーマーと呼ばれる、配信を主とする業種だ。
Youtubeなどのプレイ動画と違い、4時間以上の配信もざらであり、プレイのすべてをありのまま見せているといえる。
つまりはスーパープレイの抜粋ではなく、上手くいかない状態やゲーム間の話し合い含めすべて曝け出すこととなる。
ゲーム中の態度や喋り含め、プレイ+人間性が求められるなか、Stylishnobは日本人トップの視聴者数を誇る。
そしてこの三人はもともとFPSプロとして活動していた実績もあり、実力やポテンシャルは折り紙付きだ。
その三人が、苦しむさまはまさしくドキュメンタリーであり、真剣に向き合うゲーマーのリアルだった。
それをありのまま見せ続けるこのチャレンジは、配信者としても果敢な挑戦だったといえる。
基本的に長時間ガチンコで同じゲームを配信する、というのは行われない。
単純に言えば飽きられてしまうからである。
そのハードルをものともせず、視聴者とともに約2か月歩み続けた姿勢は、多くの共感を生んだ。
チームの物語+ゲームの競技性→声援
この三人がプロから離れて数年。
久しぶりに本気でゲームの上達を目指す過程、苦悩、そして訪れた歓喜。
まさしくプロスポーツと何の違いもない、競技に挑む者たちの姿勢だ。
応援する視聴者もまた、サポーターの姿だった。
またバトロワ系というランダム性のあるゲームであるため、努力が簡単に結果へと繋がらない。
それでもなお結果を追い求める姿に、視聴者は釘付けとなった。
そしてこのサイクルはまさに、今後期待されるe-Sportsの姿の一つなのかもしれない。
体を動かすスポーツと違い、凄さが伝わりにくいといわれるゲームの世界。
その一方でこういった物語性は、ゲームに許された配信という努力を直接見れる方法と相性がいいのかもしれない。
ゲームに熱くなれ
配信者はスキルや結果を求められるとは限らないのは、「有野課長のゲームセンターCX」を見ても明らかだ。
しかし今回のチャレンジは、上手い人が本気で戦ったプロセスが感動を生んだ。
かつてプロで戦った男たちが苦しみに耐え抜く姿は、ストイックさを生々しく伝えていた。
そのプロセスがあったからこそ、Stylishnoobの涙は多くの共感を呼んだのだ。
たかが配信のゲームで号泣、と冷ややかな意見も多数ある事は承知だ。
しかし、趣味に熱くなれない人間に果たして魅力はあるのだろうか。
ゲームが好きだからこそ、本気で感情が揺れ動く。
情熱を懸ける対象に優劣などない。
ウメハラに負けた、ときどの号泣も然りだ。
是非ご覧いただきたい。
情熱は人を突き動かし、人を惹きつける。
これだけの情熱をかけられる対象があること。
そのチャレンジが皆が見守りたくなる、応援したくなる魅力があること。
それを伝えきった、Detonatorという素敵な組織。
私は完全に、ファンになってしまった。
趣味に、好きなことに熱くなれる人間こそ、応援したくなる存在なのだ。