2023年から一気に加速したAIチャットの進化。
もう文章を書く人間は必要ないんじゃないか、ということがずっと叫ばれているしちょっと検索すれば
「GPT ブログ 効率化」
みたいな記事が山ほど出てくる時代となりました。
かくいう私も仕事の関係でGPTと戯れたり、ブログの装飾がうまく機能せずに
「GPTくん、このコードどこが間違っているんだい・・・?」
と相談するような日々を送っています。
ですが、私は自分の手で一から文章を書き、記事を作成しています。このGPT全盛期と言われる時代に、です。
そこには私なりのGPTへの理解、多少触れ合った上での利点欠点を把握した上での判断。
それに加えて何より、「自分の手で文章を書くのが楽しい!」というモチベにあります。
そしてそこには勝算もあるのです。ということで、今日はそんなお話。なぜ私はGPTよりも自分の手を動かすことを選んだか、という理由についてふつふつと書いていきます。
結論→「自身の経験と感情を書く!」
はい、ざっくり結論から行きましょう、自分にしか書けないものを書くのがGPTに勝てる道筋です。
書く内容は「あなたが思ったこと、感じたこと、体感したこと」です。これに尽きると思います。
GPTが得意なことは要約
GPTは何を元に文章を生成しているか、それは膨大なインターネット上のデータです。
これに関しては本人に聞いてみた結果をご覧ください。
私「ブログ内で紹介できるように、50文字ぐらいで」
GPT「私はGPTと呼ばれるニューラルネットワークモデルを使用し、大規模なテキストデータセットから学習しています」
すごいね、文字数指定してもしっかりまとめてくれる。上手。
つまり、ネットワーク上にあるテキストデータから学習して文章を生成しています。言ってしまえば
「要約が得意、情報の収集が得意」ということですね。これが結構大事な視点です。
こたつライターは絶滅の危険性がある
このGPTの能力によって危機感を持つべきなのは、こたつライター達です。
こたつライターとはざっくり言えば、取材ゼロでひたすら集めた情報を元に記事をリリースする人達のこと。元はそういった低品質、誰でも書けるような記事を「こたつ記事」と読んだことから言われてますね。ブロガーやWebコンテンツに関わる人なら「WELQ事件」というものをご存じかも知れません、あれもこたつ記事の成れの果てみたいなもんです。
「WELQ事件」とは、医療関係の情報を裏取り等の取材ゼロ、著作権侵害多数でひたすらリリースしまくってマネタイズしていたメディアが一斉閉鎖に追い込まれた事件です。
ここら辺からGoogleは「YMYL(Your Money or Your Life)」、金融関係や健康情報に関して一気に厳しくなっていきました。
こういった記事は情報を調べてまとめるだけ、それも粒度や解像度の低いレベル。読んでてつまんないけど情報がまとまってるからなんとなく読む、あの手の記事です。これを書いてる人は多分一気にGPTにやられ始めると思います。
GPTの苦手なこと、出来ないこと
一方でGPTにだって苦手なこと、出来ないことはあります。
まず、「粒度や解像度の高い情報収集」。これが実はそんなに得意じゃない、今はまだ。今後精度が上がってくることは予想されますが、現段階ではざっくりまとめみたいな状況が続くんじゃ無いかと思います。ただこれは時間の問題だとも思っているんですけどね。
そしてもう一つ、こっちが今回の本題なんですが。
それは「インターネットにないものを創り出す」という点です。で、これがブロガーにとっては最終的に生きる道なんじゃないかと確信し始めた訳ですね。なのでそこを掘り下げていこうと思います。
インターネット上にないものは俺の中にある
私がブログを書く上でとにかく大事にしているのが、自分の気持ち、考えを書くという点。
例えば「とあるゲームのレビューを書きたいな」と思ったとしましょう、ただそのゲームは人気で既にレビューを書いている人が何人もいます。
このとき、「もうこのゲームのレビューはあるのかあ」と思っちゃうのはいささか勿体ないんですよ。
あなたが感じた気持ちはあなたにしか書けないからです。これは真理だと私は思っています。
これが例えばお役立ち情報まとめ、とかだと話は変わってきます。よく稼げるブログと言われるのはこの系等で書かれていることが多いですよね。そこに独自性は入りにくいです。だって万人に受けるようにしっかりまとめているから。
だからこそ、自分というフィルターを通して見たもの、感じたものを書くべきなんですよ。そのフィルターは世界に一つしかない。だから何を書いても世界に一つだけの記事になるんです。
特にGPTなんて、ネット上の情報をまとめてるだけなんですよ。あなたの生々しい体験はそれに勝るだけの希少価値があるんです。それは自信を持って良い。
超具体例として、「RRR」という映画があります。これの「アクションシーンの魅力」をGPTに紹介させると、
「RRR」のアクションシーンは圧倒的で、ダイナミックな戦闘や追跡が印象的です。
驚異的なスタントや効果的な編集によって、視覚的なスリルが生み出され、観客を息をのむような状況に引き込みます。
これらのシーンは物語の緊張感を高め、映画全体のエンターテインメント価値を向上させています。
というなんとも具体性がないというか平べったい感想。
対抗、私のレビューより引用
(3時間越えのインド映画「RRR」超濃度の180分は重たく美しいネタバレレビュー!)
画が美しいからすべてOKなんです。かっこいいんだもん。
それを一番感じたのは、中盤のビームとラーマが対立して戦うシーン。
あのシーンはポスターにも描かれている水と炎の対比、ウネウネ動くホースの躍動感、無駄にスピンジャンプするアクション。
全てが美しかった。それに尽きると思います。
手前味噌ではございますが、こっちの方が面白いレビューだと思いませんか。私はそう思って書いてます。
その代わり労力は覚悟しないといけない
その代わりという言い方が正しいかは分かりませんが、労力は確実にかかります。
まず、情報をまとめるという作り方ではないので自分で全て書き上げなくてはなりません。自分の言葉で自分の思い・考えを書き記すというのは思っているよりも難しく、また疲れる部分があると思います。
ただこれは私の中ではハードルになりません。書くのが楽しいから。というかブログなんて文章を書くのが楽しい、お金にならなくても書いちゃう、という人が趣味としてやるのが一番楽しいとまで思っていますからね。
生半可な記事、中途半端な記事ではおそらくGPTに封殺されていく。自分の言葉で自分の考えを書くにはそれだけの思考量、文章力、手間、こだわりが必要になってきます。
すんごく簡単に言うとあれです、チェーン店が増えてきたらむしろ独自のメニューや雰囲気のある個人店が好きになるみたいな話です。実際私は居酒屋個人店至上主義だったりするのでその辺も噛み合ってるんですよね。
手間や労力よりもこだわりが問われる気も
そして書いていて思ったのですが、一番問われるのはこだわりかも知れません。
GPTがまずまずまとまった文章を無限に生成し、またそれを利用してガンガン新しいコンテンツがネットに投下され続ける時代に、それでも自分で書きたい!俺の考えを読んで欲しい!と思えるかどうか。
そしてそれだけ吐き出したい思いは、人にとって面白いと思ってもらえるかどうか。GPTがインターネットから拾って来れないような情熱がそこにこもっているのか。それが問われる残酷な時代になっちゃったとも言えます。
自分の経験こそ最強の矛
なんでここまで周囲はGPTにビビったりするんだろう、と考えたときに辿り着いたのは「稼げなくなる」からなんだろうなあという事でした。そりゃそうだよねえ、お金のために頑張っている人達は脅威だと思うことでしょうよ。
でも私からすればむしろ
「周りがGPTまみれになってくれればむしろ俺の変な文章が希少価値上がるんじゃね?」
というレベルで楽観的に考えています。ある程度時間をかけてGPTと戯れた結果、趣味に情熱がある人が書く変態的な文章には絶対太刀打ち出来ないわと確信したのもあります。
私がよく書くテーマに例えれば、FPSのエイム上達方法の一般論やよく言われるコツなんかはGPTくんが綺麗にまとめてくれるでしょう。
でも「これやってみたけどダメだ」「俺にはこっちの方が向いてた」という体験談というのはGPTでは作り出せません。その経験はやった人にしか分からないものなんです。
だからそれを書き残していきたい、という人がゴリゴリ文章を書き続けてくれたら嬉しいし、私もまたそうありたいなと日々思っているところ。
そしてそれを文章や形にしていくのが楽しい人にとっては、GPTはむしろ強い味方となるんじゃ無いかと思います。
GPTは文章を書かせる以外にも使える
ここは私も今いろいろ試行錯誤しているのですが、文章を書かせなくてもブログ運営や記事作成で役立つ部分は大いにあるなと感じています。
- ネタ出し。テーマに沿って記事の候補を10個出して、とかやると面白い
- 相談、壁打ち。「○○という記事を書こうと思うんだけど・・・」という相談が楽しい
- 目次の構成、切り口、補足があると良さそうな点など色々相談出来る。
- ざっくりまとめ。「○○という意見が多い」という自分が書かない部分の要約をさせると強い。
- 特に事実関係を抑えながら書く必要のある記事なんかでは強いと思う
- 誤字脱字の検閲
- ブログ装飾や動作のコード相談
- プログラムやコードは全部書いてくれるので超便利
というように、記事作成そのものよりも面倒な周辺作業に関しては活用法が眠っているんじゃないかなーと思いちょいちょい今でも戯れています。
さっき例に挙げたRRRで言えば、自分の抱いた感想を書くと共にどれだけ世界的に評価されたかを要約させる、なんて使い方は良いですよね。客観的な記述が求められる部分を任せると楽しい部分だけ書けるし効率も上がります。
ちなみにこんな感じになります。
「興行収入等の具体的数字を入れて200字程度で」
↓
「RRR」は公開されてから大きな成功を収めました。インド国内での興行収入は約500億ルピー(約7億米ドル)を突破し、歴代最高の興行収入を記録しました。
さらに、海外市場でも好調な成績を収め、世界中で約1,000億ルピー(約14億米ドル)以上の興行収入を達成しました。
これにより、「RRR」は史上最大のインド映画の一つとして認識されています。
評論家や観客からの反応も好意的であり、視覚効果やアクションシーンの迫力、演技の質に対する高い評価が与えられました。
この文章がものの数秒で生み出される。やはり情報の要約や客観的な部分は任せると楽ですねえ。
この記事のきっかけも一部はGPT
ちなみにこの記事を書こうと思ったきっかけも一部はGPTにあって。
かつて「ブログの生産性を高めながら独自性を失わないようにするにはどうすればいい?」みたいな相談をちょこちょこ勉強がてらしていたんですよね。それを元にGPTの得意不得意が分かってきたので、自分なりのまとめとして書いてみようじゃないかと思い立ったのがきっかけです。
ライバルじゃなくて道具にしよう
ということで個人ブロガーなりのGPTとの関係について書いてみました。
結局のところ、自分が実現したいもののためにどれだけ活用できるかだと思うので、ライバルではなく優秀なアシスタント、便利な道具として捉えると一番良いんじゃ無いかなと思います。ただしこたつライター、てめーらだけは怯えて震えろ。つまらない記事ばっかり書きやがって!
という強気な気持ちで、皆さん楽しい趣味ブログライフを送っていこうではありませんか!!!
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