想い出ゲームレビュー「The Tower」

想い出ゲームレビュー「The Tower」

 

 

 

今でも、高層ビルを見るとふと考える。

 

中にどんなテナントが入っているのだろう。

そこには、どんな人が居るのだろう。

 

 

 

そんなことを考えるとき、思い出すゲームがある。

今日はそんなお話。

 

 

 

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経営シミュレーションというジャンル

 

 

 

昔から、経営シミュレーションが好きだ。

お金のやりくりを考え見守り、手を動かすのが好きだった。

 

 

ブラウザで商人物語を狂うほどやった。

 

 

 

プロサッカーチームを経営もした。

 

 

 

ガラケーではカイロソフトに夢中になった。


Copyright 1996-2020 Kairosoft

 

 

 

最近スマートフォンでよく出ているゲームでは、自分が店員のような作業をするタイプのシミュレーションゲームが多い。

 

 

それは、私の中では違うのだ。

経営シミュレーションは見守りたいのだ。

 

もちろん配置や人事等、作業はあるのだが、現地の作業では無い。

人を動かし、計画を立てる。

仕切る作業をして、事業が回るのを見守るのが好きなのだ。

 

 

そう思うようになった原点とも言えるゲーム。

それが「The Tower」である。

 

 

 

 

 

 

The Towerとは

 

 

今回紹介するゲーム、「Tower」。

元々はPCゲームとして発売されていた。

詳細はこちら。

『ザ・タワー』(The Tower)は高層ビル経営シミュレーションゲーム(ミニスケープ)。

制作はビバリウム(最初はOPeNBooKが行い、その後オープンブック9003、オープンブックと遷移)。

プレイヤーはビルの経営者となって、オフィスやテナント、ホテルなどを設置、人口を増やしビルを拡大させていく。

スタート時に一つ星であるグレードは人口を増やしていくと上がっていき、最終的に最上級の称号である「THE Tower」を目指す。

『The Tower』は1995年にアメリカの全米ソフトウェア・パブリッシャーズ協会よりCodies賞を受賞し、「ベストシミュレーション・オブ・ザ・イヤー」に選出された

—Wikipediaより

 

 

まとめてしまえば、ビルのオーナーとなって収益を上げながらよりビルを高くしていくゲームだ。

 

単純に聞こえると思う。

だがその実、このゲームはよく出来ていた。

 

 

奥深さと抱えるストレス

 

 

 

経営は難しくてこそやりがいがある。

 

The Towerではどのように難しいのか、それを挙げていこう。

 

 

収益を得る手法が複数ある

 

 

まずこのゲーム、収益の上げ方がいくつかある。

 

①オフィス、テナントを貸し出す賃料(定期収入)

②マンション住宅を売る(一回限りの収入)

③飲食店を開かせる(収入は売上次第)

④映画館、宴会場等の運営(定期的な売上)

⑤ホテル営業(一泊毎の売上)

 

 

それぞれ特性が違うため、割合やビル内の場所を考えて設置していかなくてはならない。

 

しかも行き来するのは数字だけではない。

そこにはゲーム内とはいえ、人が居るのだ。

それを思い知らされるのが、

「人の行動」

が定義されている件だ。

 

 

ライフスタイルを考慮する必要性

 

 

例えばオフィス。

当然だが、彼らは平日にしか仕事に来ない。

そのため休日はもぬけの殻となってしまう。

 

そうなると休日が稼ぎ時であるはずのファストフード店には客として流れてこないことになる。

逆にマンション住宅を購入した世帯はビル内のテナントやレストランで食事を取る傾向にあるため、商業系の利益に繋がりやすいが直接的な収入はマンション購入の一度きりとなってしまう。

 

それぞれの住民にはそれぞれライフスタイルや傾向があり、人を増やせば万事解決するわけではない。

外部からどれだけ集客できるのか。

内部の住民はどんな行動を取るのか。

 

実はこのゲーム、一人一人に名前を付けて行動を観察することが出来る。

当時小学生だった筆者はただのオマケ要素だと思っていたが、この年になって理解した。

 

これは、紛れもないマーケティングではないか。

 

どのような行動を取る傾向があるか。

それを元にどんなマネタイズを考えるか。

導線をどのように構築するのか。

 

遙か昔のゲームにそんな要素があったことに今更ながら気付いたとき、筆者は震えるほど感動した。

そんな要素を筆者はあろうことか遊びに使っていた。

ホテルのクリーニング業者に

「オッサン1」

「オッサン2」

「オッサン3」

と6人全てに名前を付け、業者名を

 

「オッサンズ」

 

と命名しホテルの部屋を綺麗にする様子をただ眺めていた。

なんという要素の無駄遣い・・・

 

 

そして今貴方は、

「え、クリーニング業者?」

と思わなかっただろうか。

 

 

そう、このゲームは施設を設置すれば完結するものではないのだ。

面倒な別の要素、それが「管理」である。

 

 

管理人は辛いよ

 

 

 

このゲームにおけるプレイヤーの立ち位置はオーナー。

つまるところ管理人だ。

 

管理人は大変だとこのゲームを通じて知らされた。

 

例えば賃貸オフィス。

オフィス一つ一つには賃料が設定されており、景気や不満度に応じて下げて上げなくては退出してしまう。

隣に住宅や商業施設を置こうものなら

「騒音が不快」とクレームが入る。

不快度が一定値を超えるまでに何かしらの対策をせねばならない。

騒音を取り除くのか、賃料を下げて我慢して貰うか。

 

あるいは映画館。

上映できる映画は自ら選択できる。

 

高い収入が短期間だけ見込める新作か。

安定して長期間収益が上がる名作映画か。

 

これはジャンルを設定するのではない。

選んだ映画がどれかのジャンルに属するのだ。

 

ということはだ。

定期的に上映するタイトルを変更しなくてはならない。

 

新作を設定したのにタイトルの変更を忘れてしまえば、数週間後には映画館で閑古鳥が鳴いているだろう。

定期的なチェックが必要という手間、忘れてはならない。

 

そしてホテルにはメンテナンス業者をビル内に雇う必要がある。

ルームメンテナンスが終わっていない部屋は貸し出すことが出来ないため、維持費で収支マイナスだ。

その汚い状態が何日も続いてしまえば、部屋にゴキブリが住み着いてしまう。

出来る対処はただ一つ、ホテルの撤去のみ。

ホテルの部屋数と業者の人数も常に比率を保たなくてはならない。

 

ああ、面倒が多い。

 

 

しかしこれでは終わらない。

それどころかThe Towerの最大の手間にして重要な要素。

 

それが「人間の移動」である。

 

 

人間輸送ゲーム

 

 

そもそもこのゲームが作られた背景に、

 

斎藤由多加(ゲームクリエイター)が自宅マンションの1階で上向きのボタンを押した際に、4階と7階で待機していたエレベーターのうち遠いはずの7階の方が降りてきたことに着想を得て開発された。

—Wikipediaより

 

というエピソードがある。

 

このゲームのテーマの一つは間違いなく人間輸送なのだ。

 

こちらの図を見て欲しい(画像引用元)

 

 

これが基本だ。

エレベーターは設置できる長さ、台数が制限されている。

その中でどのように人を輸送していくのか、頭を悩ませなくてはいけない。

設定する項目も非常に細かく、

・基本待機する階
・上昇下降の優先度
・非停止階の設定

などなど、こだわればきりがない。

そのほかにも階段が設置できるがストレスが高い、エスカレーターは費用が高いなど様々な輸送手段が用意されている。

 

住民や集客の行動をマーケティングし、ストレスを減らすようマネジメントしながら収支をプラスに傾けビルを拡大していく。

同時進行で頭がパンクしそうになりながら必死に構築するストレスと数字が上向いたときの快感は比例する。

 

解決できるストレスを与えてくれるこのゲームは、まさしくやみつきになれるゲームだ。

 

 

 

現在可能なプレイ方法

 

 

このゲーム、PC版は遙か昔の作品のため手に入れるのは困難だ。

PSやDSなどに移植されているため、そちらを中古で探すしかない。

 

2011年にはiOSのアプリがリリースされたが、現在はダウンロード不可。

 

よって中古品を探すしかないのが現状である。

 

 

 

 

 

 

 

入手は決して簡単ではないが是非プレイして欲しい。

 

また、海外にはこのゲームを元に発想されたゲームがいくつかあるようだ。

こちらをプレイする機会があったらレビューしたいと思う。

 

 

 

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