「遊タイム付きぱちんこ」がホールに優しいわけ、どう扱うべきかホールスタッフが考えた

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ここ最近、ホールに導入されたパチンコには遊タイム搭載機種が少なくない。

 

導入のだいぶ前から話題の中心にいた、

「仮面ライダー轟音」

 

 

 

あるいは甘デジながら遊タイムを搭載した

「必殺仕置人TURBO」

などなど。

 

 

 

ぱちんこのハマりに対する救済というのはおそらく初の試みであり、大きな注目を集めた。

確かに大きくハマっても救済が用意されていれば、ユーザーも遊びやすくなるだろう。

 

しかしこの遊タイムぱちんこ、ホールにとってメリットが小さくないと筆者は考えている。

メリットというよりは、利益を上げやすくなるというポイントがある。

 

それとともに、現在ユーザーから出ている不満との向き合い方も併せて考えてみた。

是非読んでみて欲しい。

 

 

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遊タイムのおさらい

 

 

まず、遊タイムがどんなものか簡単に。

 

そもそも遊タイムの大前提の定義は時短突入契機の変更だ。

今までは大当たり後のみだったのが、

1.低確率中の規定回数の図柄変動後

2.低確率中の特定図柄の表示後

という二つの新しいタイミングで突入できるように日工組の内規が改定された。

 

更に詳しく言えば、突入するタイミングにも

「大当り確率の分母の2.5倍〜3.0倍以下」

という定義がされている。

 

ようは低確率を何回転か超えたら時短発動、何かしらの図柄が止まったら時短発動ということ。

そして前者の仕組みで規定回転数により突入する時短を「遊タイム」と呼称するわけだ。おそらく後者仕様はまだ登場していない。

 

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「天井ではない」と言われる理由

 

 

遊タイムは天井ではない、ということはずっと言われている。

 

理由は単純明快に、当たりが確定していないから。

「遊タイムの時短上限は、大当り確率の分母の3.8倍以下」

という取り決めがあるため、今までよりも遙かに長い時短は作れるが当たるまで右打ち、というようなものは作れない。

最長の遊タイムで、1/319.9機種で採用できる1215回転となる。

 

 

また、天井ではなくチャンスゾーンのような遊タイムの使い方をしている台もある。

例に挙げれば、

「P交響詩篇エウレカセブン4」

(正式には「P交響詩篇エウレカセブンHI-EVOLUTION ZERO」)

が挙げられるだろう。

 

エウレカ4における遊タイムの仕様は

「低確率を599回転消化後、100回転の電サポ突入」

というもの。

 

先ほどの定義に当てはめると、発動タイミングは

「大当り確率の分母の2.5倍〜3.0倍以下」

エウレカ4は1/199.8なのでほぼ目一杯だ。

 

それに対して遊タイム自体の長さは

「大当り確率の分母の3.8倍以下」

199.8*3.8=759.24となるため、かなり短く取っているのが分かる。

 

ついでに言えば、時短100回転というのは当たりを引いた後の時短と同じだ。

だからこそ当たりを引かずとも同じ条件で時短突破にチャレンジできる、という感覚のシステムとなる。

 

この仕様は、時短突破型の一つの指針になるかも知れない。

 

 

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当たり後の時短と遊タイムを同じ長さにするメリット

 

遊タイムは右打ちや電サポになるため、「当たれば即ST」ということになる。

だとすれば、遊タイム直前にヘソで当たることを避ける、当たらないで欲しいゾーンが出来てしまう。

それを避けるためには、当たり直後に突入する時短と同じ回転数にするというのはアイディアとして面白いと思う。

 

わかりやすく言えば、

「凱旋で天井間際で当たって悲しむ」

ような状況がなくなる。

 

個人的に、当たりはいついかなる時も嬉しいものであって欲しいためこのアイディアには大賛成だ。

遊タイム間際で当たろうが遊タイムに突入しようが大して差はない、そんな台が今後流行るかも知れない。

また、遊タイム恩恵が強すぎることで稼働が落ちる可能性だって大いにある。

 

2020年11月に導入された「Pとある魔術の禁書目録」は、大当たり後必ずSTに入るので遊タイム直前でも当たってよし!という機種になりました。こういう解決法もあるんですね。

 

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遊タイムのデメリット

 

当然だが、知識のある人たちは少しでも回転数が上がるまで打たずに待つ可能性が高いだろう。

特に仮面ライダーー轟音が発表されたとき、

「ぱちんこの人気が上がるのではなく、ハイエナの巡回コースが延びるだけでは」

という予想をしていた人は少なくないと思う。

 

現状は新台ということもあり稼働が付いていそうだが、今後目新しさが無くなってきたときに稼働がどうなるか。

それは遊タイムを上手くゲーム性として取り入れることが出来たか、それ以外の面で単純にぱちんことして面白いかによる。

 

遊タイムがあるからこそ打たない、となってしまえば本末転倒なのだ。

そういった意味では稼働を注視する必要があるだろう。

あくまでも遊タイムが主眼では無く、遊タイムを台の個性の一部とする、そんな台の登場が求められる。

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遊タイム搭載によるホールのメリット

 

ホールにとっては遊タイムの恩恵が強い方が、実は稼げるポイントが増える。

それを解説してみよう。

 

皆様は

ラムクリ

という言葉をご存じだろうか。

 

正式にはRAMクリアと呼ばれるもので、パチンコ台を出荷状態にリセットすることを指す。

主に使われるのは、大当たりや確変、時短など遊戯客にとって有利な状態で辞められた台を通常時に戻すためだ。

実際に働いていてよく遭遇するのが、予想以上に連チャンして

「もう時間ないから辞める!もったいないけど!」

というお客様。これが結構いるんです。

 

そういうときは他のお客様に打たれないように、まず電源を落としてから計数。

その後ラムクリをかけて通常時に戻して台を解放。そんなことをやっています。

これが遊タイム搭載になるとどうなるか。

現状聞いている話では、リセット恩恵のようなものはない。

 

例えば仮面ライダー轟音が当日550ハマりで閉店になった場合。

そのまま翌日もオープンすれば、400ハマりで遊タイムへ突入する。いわゆる据え置き状態だ。

だがラムクリをすれば、また当日で950ハマらないと遊タイムは発動しない。

この時に増えた通常時の区間550回転分は、店にとって有利になるわけだ。

逆に遊タイムをスルーした台はラムクリしなければ、自力で当たるまで何も救済は訪れない。

つまり店からしたら、より不利な区間を長く打って貰うことができる。

 

元々ぱちんこにおけるボーダーは、店からしたら一台当たりどれだけの利益を取れるかのラインと言える。

ぱちんこは天井やチャンスゾーンが無かったため、純粋にスペックと釘だけで考えることが出来た。

そこに更に、不利な部分を打たせ有利な部分をカットするという施策が出来るようになったのだ。

これはホールとしては、だいぶ嬉しいことだと思う。

 

ただそれをどう扱うか、それはホール次第でありながらそこに遊タイムの今後が掛かっているかも知れない。

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遊タイム搭載機をどう扱うか

 

この遊タイムによって得られる利益を、そのまま釘の調整に充てるようなホールは遊タイム搭載機に人気が出る可能性がある。

そもそも遊戯者が全員勝つために打っているわけではない。楽しく遊べればと思う層だって多いし、業界が大切にするべきはその層だ。

そういった層にとって大切なのは、ボーダーを超えることでは無くストレス無く回ること。

 

「勝たせてくれとは言わない、楽しく遊ばせてくれ」

 

というユーザーの声を大事にしないことには、この業界は死に向かうだけだ。

そういった意味で、ユーザーへの救済の一つとして実現した遊タイム。

遊タイムがあるから楽しく打てるのか、遊タイムがあるから放置される台になるのか。

それはホールの運用次第である。

 

現状はホール側の取り扱いというか、どれだけ稼げる台なのか分からないが故に釘がかなりキツイ、下手すれば13回転/1000円クラスとの評判が多いが、これでは絶対にファンは増えないだろう。

ボーダー付近で回るだけでも、店としては利益を取りやすい仕様であるし、離席しにくいことを考えれば稼働時間も延びる。

結果的にファンを増やせる可能性を秘めてるからこそ、攻めの運用を見せて欲しいところだ。筆者は是非、楽しく打てる方に転がって欲しいと願っている。

 

目先の利益では無く、将来の顧客を増やすような扱いを期待したい。

遊タイムの取り扱いでホール側に多少なりとも優位が出来ている以上、遊タイム搭載機に還元する形で人気定着を図って貰いたい。

 

あとまだ自分では遊タイム搭載機を打てていないので、そのうち打ちにいければなと思っている。

金銭的に余裕が出来たら、是非レポートしたい。

 

 

 

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