フリックショット、それはFPSにおける華であり、見せ場の一つ。一瞬でピタリとエイムを合わせる、まさに神業。
ですが、一時期話題になった発言がありました。
「フリックショットは魅せプレイ」
「上手い奴はフリックショットしない」
というもの、それも著名な人(XQQ、Shaka)が言ったからそりゃ話題にもなると。
更に、それに対して
「Yamatonはフリック推奨してたぞ」
という意見を言う人が居るからもうごっちゃごちゃ。
結局
「フリックって良いの?悪いの?」
というのが上手く伝わってないなと思ったし、自分も最初は混乱した。
なので今回は、その整理をしてみたいと思います。結論から最初に書こうと思うので、気になる人はそこだけでも読んでね。
結論
はい、宣言通りまずは結論から。
フリックについて
- フリックが悪いと言うより、
「フリックするしかない」状況が悪い。 - Yamatonさんのフリックは、そのフリックとはちょっと違う話になる。
決して悪い物では無く、当てやすくするための工夫に近い。
実戦で使われるエイム
- 基本的にはトラッキングエイム→マイクロフリック
という流れを繰り返す。連射武器の場合はトラッキングのみ - 特定の状況のみ、大きなフリックが要求されるのが本来。
だが、立ち回りや予測が悪いとその頻度が上がってしまう。
つまり、フリックが必要な立ち回りをしてしまった、と考える。
というのが個人的結論です。
で、これをより分かりやすく解説していこうと思います。
「フリックは要らない」論について
まずはこのフリック不要論、過激に言えば「フリックは悪」という話。
正しい立ち回りはフリックの回数が減る
そもそも「正しい立ち回り」という言葉自体が凄く曖昧なので、そこも噛み砕いていこうと思います。
FPSに限らずですが、対人ゲームにおいて大切になるのが「予測」と「情報収集」。
で、FPSにおいてこの二つは「エイムの難易度を下げる」ことに直結します。
例えば、この画面。もし何一つ情報も予測も無かった場合、
これだけ敵の居る場所の候補があります。6カ所。
全部に対応しようと思うと、滅茶苦茶大変です。
結果的にプリエイムが出来ず、スーパーフリックショットをしないと撃ち勝てないという状態になってしまいます。
これが予測出来ていれば、狙う場所を絞れる。ということは、プリエイムが出来る。結果として、ド派手なフリックショットは減る。
もっと言えば、立ち位置を変えるだけでも狙う場所が絞れたりします。
例えばアセントBに入るとき、この二カ所有りますよね。
これを両方相手にしようと思うとスーパーフリックが必要になりますが。
ギリギリまで後ろに下がって、先に右からプリエイムしつつ、
ぐっと右に飛び出せば、射線を切って次の正面までいけると。
これがいわゆる射線管理というやつです。
これが出来ると、常に想定したところとの撃ち合いに持って行けるので、スーパーフリックは必要が無いと。
実際の立ち位置、そして頭の中にある情報。
これらがしっかりしていれば、フリックショットする事態そのものを減らせるよね、っていう話が一番大事だと思います。
Yamatonさんの撃ち方について
で、フリックを推奨していると言われるYamatonさんの撃ち方はまた違うモノで。
- 相手の動きを見るために一回外すという理屈
- 予測不可能な反応フリックでは無く、ある程度トラッキングで追いかけながら、撃つ瞬間だけ自分の得意な方向を指定して撃つ方式であること。つまりトラッキングで追える前提。
- 単発武器はがむしゃらに連射せず自分のリズムで撃つ方が当たる、そのリズム作りに良い。
という点から推奨しているので全然別の話だったりします。
特に②と③を考慮すれば、いわゆる相手に反応して撃つフリックショットと自分が意図して一回外すフリックショットでは話しが違うというのがわかりやすいと思います。
一定のリズムで撃つために一回外すという理論はOverwatchのキャスディを使っているときに俺も実感しました。
「トラッキングで追いながら撃つ瞬間に微調整」
というエイムの順番が、これから説明する実戦で使われるエイムです。
実戦で使われるエイム
特にこれは単発武器ですが、この動きがほぼ全てです。特にOWやAPEXのようなゲームを思い描けばわかりやすいと思います。このとき、単発武器をイメージしてください。連射武器はトラッキングだけなので。
なので、上級者が更に上手くなるためなどのトレーニングは別ですが、基本的に効率よくエイムを強化するには
- トラッキングエイム
- マイクロフリック(微調整)
の二種類を重点的に行うことが大事になります。
トラッキングエイム
まず微調整する段階まで常にトラッキングしてないと当たらないよね、という話しですね。
トラッキングの精度が高ければ高いほど、撃つ瞬間のマイクロフリックは小さくて済むので。
更に精度を磨けば、マイクロフリック不要で常にトレースしながら撃つなんてことも不可能じゃ無いです。プロゲーマークラスだけど。
Ta1yoさんのキャスディとかはそんなイメージがあります。
トラッキングの強化に一番オススメのKovaakシナリオ!
マイクロフリック
マイクロフリックは止まってる敵にも動いてる敵にも必要です。
止まっている敵はおおまかなエイムをフリックでぐっと合わせてから、微調整して当てる。
ぶろぐ用、シックスショットの取り組み方。
前半10秒がゆっくり合わせるやり方。
後半10秒が第一段階エイムを意識して合わせるやり方。 pic.twitter.com/j5XElyFTjU— やまゆー@ゆかり王国FPS&新米新日本プロレス支部 (@slot_kachikachi) August 28, 2022
この動画の後半がそんな撃ち方です。
で、動いている相手に対しても考え方は同じです。
なるべく近くまでトラッキングで追いかけてから、撃つ瞬間にマイクロフリックで合わせる。瞬間で合わせれば、動いてても当てることが出来るという理屈。
この記事ではさらっと流しましたが、この二段階エイムに関しては別途単体で記事を書きました。
より詳しく知りたい方はこちらからどうぞ!
エイムの考え方。フリック→マイクロフリックという二段階で考えてみる。
発言を正しく理解し、効率の良い練習を
「フリックショットは不要」という発言の真意を解説してみました。
で、それと共にじゃあ実戦ってどんなエイムしてるのよ、という話しも簡単に説明しました。
もちろん細かいことはゲーム毎に変わったりします。
APEXやOWは初弾を当てることよりも、着弾修正のトラッキングでとにかく弾を多く当てることが大事だし、逆にVALORANTは初弾が何よりも大事。なのでゲーム毎に最優先して練習するべきエイムの中身も変わってきます。
そこまで意識して練習できれば、上達の効率が周囲より良くなり、結果的にランクを上げることが出来るはずです。
時間は有限です、少しでも効率の良い練習を心がけて、上達を楽しみましょう。
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